中西 純子, 宮内 清子, 崎山 貴代, 岡部 喜代子, 和田 由香里, 浅野 光, 相原 ひろみ, 眞野 祥子, 原 美香子, 中平 洋子, 山口 利子, 村井 静子, 塩月 ぬい子, 中野 静子
愛媛県立医療技術大学紀要 5(1) 87-95 2008年12月31日 査読有り
現場で看護実践上の課題となっていること、課題解決の方法と充実させたい内容、本学への期待・希望について明らかにし、愛媛県立医療技術大学保健科学部看護学科が、地域にとってどのような役割を果たしうるかを考えること目的とし、半構成的面接を行った。対象は、東予、中予、南予の各地域から同意の得られた医療施設の看護管理者13名と実践現場のリーダー的立場にある看護者37名である。面接の結果、現場では、看護の質という点から、個々の実践力として特に看護過程展開能力や記録を書く力、および組織運営上の課題としてはチームの機能、人材育成に特に課題を抱えており、本学への期待・希望ではこれらの課題解決を含め、キャリアアップ、現任教育、基礎教育、地域の病院との連携への多種多様のニーズがあることが明らかとなった。これらの結果より、本学が今後果たすべき役割として、看護実践能力、特にアセスメント力、記録力の向上への支援、中堅層・リーダー層を中心とする人材育成への支援、専門性を高めるキャリアップコースの創設、基礎教育における現場の力の活用や基本の重視、地域間連携の推進役、が求められており、これらの達成には大学と医療機関が継続的な連携をとっていく必要が改めて示唆された。(著者抄録)