研究者業績

平野 寛弥

ヒラノ ヒロヤ  (Hiroya Hirano)

基本情報

所属
上智大学 総合人間科学部 社会福祉学科 准教授
学位
博士(東京都立大学)

研究者番号
20438112
J-GLOBAL ID
200901059794981127
researchmap会員ID
6000000766

社会政策論,シティズンシップ研究を専門にしています.
近年はイギリスの福祉制度改革の動向を追いながら,それに伴う社会的シティズンシップの変容について研究しています.とりわけ,各国の社会政策においてアジェンダとなりつつある「行動変容(Behavioural Change)」がシティズンシップに与える影響に強い関心を持って研究を進めています.

論文

 18
  • 平野 寛弥
    社会政策 16(1) 114-126 2024年5月30日  招待有り筆頭著者
  • 平野寛弥
    福祉社会学研究 (21) 7-11 2024年5月  招待有り筆頭著者
  • 平野寛弥
    上智大学社会福祉研究 (48) 27-38 2024年3月  筆頭著者
  • 平野 寛弥
    貧困研究 (28) 4-13 2022年6月30日  招待有り筆頭著者
  • Jihey Bae, Yoshikazu Shiobara, Hiroya Hirano
    International Journal of Japanese Sociology (29) 3-7 2020年3月  招待有り
  • Hiroya Hirano
    International Journal of Japanese Sociology (29) 8-21 2020年3月  招待有り筆頭著者
  • 平野 寛弥
    社会福祉学 57(3) 117-129 2016年11月  招待有り
  • 平野 寛弥
    福祉社会学研究 (13) 7-13 2016年5月  招待有り
  • 平野 寛弥
    社会福祉学 56(3) 122-134 2015年11月  招待有り
  • 平野 寛弥
    福祉社会学研究 (11) 81-94 2014年5月  招待有り
  • HIRANO, Hiroya
    Japanese Journal of Social Services 5(5) 1-11 2009年10月  査読有り
    This paper aims at understanding welfare in the socialist order comprehensively and systematically. With three analytical concepts, i.e., social policy, economic policy, and societal policy which consists of the former two, welfare was examined as a kind of socio-economic system, a "welfare system". In the socialist order, societal policy had the grand purpose of creating a new society to realize "the well-being of the people". However, due to coincidence of financial crisis and increase in the necessity of social policy, the conflict between social policy and economic policy increased. As a result, societal policy became difficult to pursue its purpose, so that the purpose was reduced to a limited area of social policy and lost its priority. This meant the collapse of the welfare system. "The well-being of the people" in the socialist order was undoubtedly the ideology and the purpose to be achieved in the initial stage, but its realization failed halfway.
  • 平野寛弥
    社会福祉学 48(4) 5-16 2008年  査読有り
    本稿では,T.H.マーシャルの論文「福祉資本主義の諸価値問題」およびその「追論」(以下,「ハイフン連結社会」論と総称)を再検討し,その現代的意義について考察した.具体的には,「ハイフン連結社会」論を社会システム論の観点から再解釈し,通説の妥当性を検証したのち,そこで採用されている分析枠組みを用いて,現代の経済一福祉間の関係について検討した.その結果,「ハイフン連結社会」論は価値選択を通じての構造問題の許容化を論じた社会体制論として理解される.したがって,価値問題のみを扱っているとする通説は妥当性を欠いている.また,経済-福祉間の関係が構造的に変容した現代では,構造のあり方までもが価値問題の盤上に上げられる点で,以前に比べ価値問題が先鋭化し,その重要性も増大している.その意味で,マーシャルの議論は現代においてもなお大きな意義を有している.
  • 平野寛弥
    社会福祉学 46(1) 74-85 2005年7月  査読有り
    本稿では,社会主義体制における福祉制度の体系的・包括的把握を日的とし,社会政策と経済政策,およびこの二者から構成される社会創造政策の3つの分析概念を用い,福祉制度の構成を福祉システムという一種の社会経済システムとして考察した.その結果,全人民の福祉の実現を目指し,社会の構造それ自体を改変するという壮大な目的をもった社会創造政策が,その構成要素である経済政策と社会政策の対立により機能不全に陥ったことが明らかとなった.すなわち福祉システムの崩壊である.これに伴い,福祉の実現という目的は一政策領域にすぎない社会政策に縮減されて,社会主義体制での絶対的な地位を喪失することになった.当初社会主義体制の理念であり目的であるとされた全人民の福祉の実現は,その実現化の最中で放棄されたのである.
  • 平野寛弥
    福祉社会学研究 2004(1) 129-148 2004年5月  査読有り
    本稿は,中欧諸国の社会保障制度の動向に関するこれまでの研究の成果を基に,移行期と呼ばれる1980年代末から90年代半ばにかけての社会保障制度の特徴を整理した上で,中欧諸国の1つであるポーランドの事例を用いて社会保障制度と経済の関係について考察し,移行期における社会保障制度の意義を問うものである.ポーランド・ハンガリー・チェコをはじめとする中欧諸国は,1980年代末から開始された体制の移行に伴い,劇的かつ様々な社会変動を経験した.こうした状況の下,経路依存性と寛容性という共通した特徴を有する移行期の中欧の社会保障制度は,急速な経済の安定化,およびその後の経済成長を可能にするとともに,社会的・政治的な安定に貢献した.すなわち,社会主義体制下で構築された社会保障制度を修正しつつ最大限活用し,時間を要する社会保障制度の抜本的改革を先送りすることに成功したことが,移行期における中欧諸国の経済政策優先の姿勢を可能にした最大の要因である.したがって,中欧における移行期の社会保障制度の意義とは,体制の移行に適応できない人びとを寛容度の高い社会保障制度で一時的に吸収して潜在化することで,経済の効率化を促進させるとともに,経済政策に専心可能な状況を創出し,体制の移行の迅速な進展に貢献したことにあった.

主要な書籍等出版物

 18

講演・口頭発表等

 26

担当経験のある科目(授業)

 18

主要な共同研究・競争的資金等の研究課題

 14

学術貢献活動

 2