研究者業績

井上 茂子

イノウエ シゲコ  (Inoue Shigeko)

基本情報

所属
上智大学 (名誉教授)
学位
教養学士(東京大学)
国際学修士(東京大学)

研究者番号
00184747
J-GLOBAL ID
200901039853431429
researchmap会員ID
1000112911

1981~88年 ドイツ労働戦線(DAF)の研究
1987~91年 ナチ・ドイツの余暇政策の研究およびドイツ史の連続・非連続問題の研究
1992~96年 ナチ・ドイツの女性政策の研究およびジェンダー理論の研究
1995~97年 ホロコースト研究およびドイツの宗派問題の研究
1997~2003年 ナチ・ドイツの福祉政策の研究および20世紀論の研究
2002~2007年  ヨーロッパ・ホロコースト史の研究
2007~2011年  戦後東ドイツ史およびドイツ生活文化史
2009~2013  戦後ドイツの世代と歴史認識
2013~現在  ホロコーストに対する人々の態度

〈教育〉1987年から1997年まで姫路獨協大学外国語学部で、ドイツ語教育(初級~上級)とドイツの政治・経済およびヨーロッパ地域研究を担当し、1997年から上智大学文学部で西洋近現代史(とくにドイツ19・20世紀史)および全学共通教育の歴史学ないし西洋史を担当している。
〈研究〉ナチ・ドイツ時代を中心にその労働者政策、女性政策、福祉政策、宗派政策、人種政策を具体的にとりあげながら国民統合政策の特徴を研究している。それに関連してドイツ史の連続性・非連続性問題や、比較史の視座から近代ヨーロッパをとらえようとしている。最近戦後史にもアプローチ中。

(研究テーマ)
ナチ期ドイツにおける労働政策
ナチ期ドイツにおける福祉政策
比較戦後ドイツ史
ドイツの生活文化
戦後ドイツにおける世代と歴史認識の問題


論文

 18

書籍等出版物

 26

講演・口頭発表等

 14
  • 井上茂子
    現代史研究会 2017年3月29日 現代史研究会
    西洋近代国家におけるカトリックの立ち位置について、現代的視点から、また当時の歴史的視点から、書評対象になった本に対して、どういう見方ができるか、論じた。
  • 井上茂子
    西洋近現代史研究会4月例会 2016年4月9日 西洋近現代史研究会
    キンダートランスポート研究の日本の第一人者である木畑和子氏の本に関して、その成果と意義を論じ、この問題から発展する論点について述べた。
  • 井上茂子
    現代史研究会シンポジウム 2015年11月3日 現代史研究会
    「奇跡・改悛・慈善―カトリシズムという「周縁」からみる近代ヨーロッパ」と題する現代史研究会のシンポジウムでコメントを行った。
  • 井上茂子
    歴史学研究会総合部会例会 2014年3月30日 歴史学研究会
  • 井上茂子
    上智大学史学会月例会 2013年5月25日 上智大学史学会
    ナチズムという負の歴史に対するドイツの歴史教育は、すんなりいったのではなく、時期別の変化があった。最近では、移民の背景を持つ生徒も増大し、ナチ時代史は他人事と感じる歴史の風化も生じている。また加害者・被害者・第三者研究が歴史研究や歴史教育で進展しても、自分の身の回りの人の歴史ではそれを受け入れたがらない心理がなぜ生じているのかを論じた。
  • 井上 茂子
    上智大学ソフィア・シンポジウム「ドイツ連邦共和国の60年・ベルリンの壁崩壊20年」 2009年12月4日 上智大学ヨーロッパ研究所
    ドイツ連邦共和国においてナチズムという過去といかに対峙していったかを、歴史教育をケーススタディとして論じ、世代差の問題にも言及した。
  • 井上 茂子
    日本西洋史学会第57回大会小シンポジウムⅢ 2007年6月17日 日本西洋史学会
    日本・ドイツ・中国・イギリスの第二次世界大戦下の女性を扱 った映画・雑誌の分析研究に対して、分析する上で検討すべき点をコメントとして指摘した。
  • 井上 茂子
    シンポジウム・ジェンダー的視点で歴史と歴史学をとらえる 2006年7月8日 東京女子大学文理学部史学科
    ナチ時代にドイツでは、男女平等を否定し、「女性は家に」というイデオロギーだったが、それは現実にそのまま適応されたわけではない。第二次大戦前と大戦中の二つの時期で、どのような事態が女性労働の現場で起こっていたか、またイデオロギーが現実に及ぼした影響を考察した。
  • 井上 茂子
    国際シンポジウム・ジェノサイド研究の最前線 2004年3月27日 ジェノサイド研究の展開(CGS)
    アルメニア人虐殺、第二次大戦下のクロアチアでの民族浄化、ナチ・ドイツのジェノサイドに関する報告に対して、ジェノサイドにおける被害者・加害者・傍観者(とくに隣人)の特徴と分析上の注意点と、ジェノサイド以前の準備状況の重大性を指摘した。
  • 井上 茂子
    キリスト教史学会 第47会大会 1996年10月9日 キリスト教史学会
    大会のテーマ「戦争と平和ーキリスト教の歴史を問う」で行った記念講演。プロテスタントと比較してナチズムに対して高い免疫性を保ったとされるカトリックについて、この免疫性の内実と問題点を論じた。
  • 井上 茂子
    ドイツ現代史学会 第14回大会 1991年8月21日 ドイツ現代史学会
    大会での女性史シンポジウムでの基調報告。日常史研究と女性史研究とを比較考察し、女性史研究によるナチズム分析の特徴を指摘し、成果と課題を指摘した。
  • 井上 茂子
    歴史学研究会 1988年度大会 1988年5月29日 歴史学研究会
    大会の統一テーマ「世界史認識における国家」に沿って、現代史部会では「ファシズムと民衆動員」をテーマとしたが、これはその第一報告。強権による強制と民衆の合意という二面性をもつナチ・ドイツの支配構造を論じた。
  • 井上 茂子
    日本西洋史学会 第30回大会 1980年5月11日 日本西洋史学会
    ナチ等政権成立前に創設された「ナチス経営細胞組織」と政権成立後創設の「ドイツ労働戦線」の分析から、大衆組織のもつ二面性、つなわち、大衆を統制するために支配側のつくる大衆組織が、今度は太守側から支配側への影響力の架橋となることを論じた。

所属学協会

 8

共同研究・競争的資金等の研究課題

 3

その他

 35