研究者業績

FAIRBROTHER LISA

フェアブラザー リサ  (Fairbrother Lisa)

基本情報

所属
上智大学 外国語学部英語学科 教授
学位
B.A.(Oxford University)
学士(文学)(オックスフォード大学)
修士(文学)(千葉大学)
博士(学術)(千葉大学)

連絡先
l-fairbrsophia.ac.jp
研究者番号
10365687
J-GLOBAL ID
200901055217116187
researchmap会員ID
5000064223

研究分野は以下の通りです。

言語管理と接触場面
談話分析
社会言語学
応用言語学
第二言語教育
英語教育
異文化間インターアクション

(研究テーマ)
日本の異文化間接触場面における言語とパワーの管理
接触場面における逸脱の留意
媒介言語としての英語の実際使用場面
接触場面におけるコンフリクト
留学生のインターアクション管理


論文

 20
  • フェアブラザー リサ
    社会言語科学 18(1) 162-175 2015年9月  査読有り
    数多くの外資系企業が日本で取引しているのにもかかわらず,日本の多言語職場における言語行動に関する研究は非常に少ない.本研究では,ヨーロッパ多国籍企業に勤務している複言語話者との半構造化及びインターアクション・インタビューをもとに,こうした多言語職場で行われるインターアクション行動はハイブリッド化,ピジン化,及び意図的に調整された形式を含む「多形式」(multiform)であると論じる.さらに,このような多形式の行動は単なる言語行動に限定されず,社会言語学的及び社会文化的な行動にも見られる.しかし,これらの多形式の行動が行われる目的はコミュニケーションをスムーズに行うためであると先行研究で論じられているのに対し,本研究の分析は,力関係の影響を明らかにする.多形式な行動は選択肢としてだけでなく,職場において立場が低い者に強いられる場合があり,それが自らの第一言語使用と他のリングワフランカ使用にも影響を及ぼす.
  • Lisa Fairbrother
    International Journal of the Sociology of Language 2015(232) 59-78 2015年3月1日  査読有り招待有り
    This article examines how participants in intercultural contact situations in Japan manage deviations relating to language and power in their daily life interactions. Based on the management summaries of eight plurilingual residents of Japan, this study investigates how deviations relating to language and power are noted and evaluated and what adjustment strategies are implemented in such cases. The results suggest that the management of language and power is complex and a number of interests may be in conflict. Deviations relating to power may be evaluated both positively and negatively and a lack of language proficiency can actually be used as a powerful tool. It is argued that speaker identity is a crucial issue that influences how interactional problems will be managed.
  • Lisa Fairbrother
    International Journal of the Sociology of Language 2015(232) 177-180 2015年3月1日  招待有り
  • Lisa Fairbrother
    SLOVO A SLOVESNOST 76(4) 308-310 2015年  
  • フェアブラザー・リサ, 相川弘子
    接触場面における言語使用と言語態度 人文社会科学研究科研究プロジェクト報告書, 第278集. 接触場面の言語管理研究 11 117-129 2014年2月28日  
    千葉大学大学院人文社会科学研究科研究プロジェクト報告書 第278集 『接触場面における言語使用と言語態度』接触場面の言語管理研究 vol.11 村岡 英裕 編"LANGUAGE USE AND LANGUAGE ATTITUDE IN CONTACT SITUATIONS : LANGUAGE MANAGEMENT IN CONTACT SITUATIONS VOL.11", Chiba University Graduate School of Humanities and Social Sciences Research Project Reports No.278Although the stage of evaluation is the central component of language management theory, determining whether a deviation will become a problem or not and hence whether an adjustment should be made or not, it has been given relatively little attention by researchers. This paper, therefore, presents an overview of the evaluation stage of language management based on the findings of past research, focusing on processual features, the type of deviations that are evaluated, the effect of the speaker's perception of their interlocutor on the evaluation process, the norms that govern whether or how a deviation will be evaluated and individual differences between evaluators. Finally, it will be suggested that different people may evaluate the same type of deviation differently because of their different levels of contact situation proficiency.評価段階は,留意された逸脱が問題となるのかならないのか,それによって,調整が行われるのか行われないのかを決定する重要な役割を持つという点において,言語管理プロセス (Jernudd & Neustupný 1987)の中核をなすと考えられるが,これまでの研究では,この評価段階にあまり焦点を当てていなかった.評価段階の研究の重要性については,逸脱の評価によって 接触場面全体の印象が変わるため,接触場面に快適に参加できるかどうかの鍵となることが考 えられる.Gass & Varonis (1991),熊井(1992)などが指摘するように,否定的に評価された逸脱は,第二言語話者の言語能力よりも,第二言語話者の性格に関連付けられる傾向があり,例えば,留意された逸脱が,失礼,意地が悪い,攻撃的,常識がないと受け止められることがある.また,「評価における価値観の違いは,社会的相互行為におけるトラブルの原因」になるとも論じられている(宇佐美 2012).つまり,逸脱の評価が,人間関係の発展と接触場面への適応に大きな影響を与えるため,さらに研究を積み重ねる必要がある.したがって,本研究では,特に,評価に関わるプロセス,評価される逸脱の種類,相手をどのように認識したのかが評価に与え る影響,留意された逸脱が評価されるのかどうか,またはどのように評価されるのかを決定づける規範,また評価者の個人差に焦点を当て,言語管理における評価段階の全体像を提示する ことを目的とする.そして,最後に接触場面能力の差により,同じような種類の逸脱にも関わらず,人によって評価が異なる場合が生じることを論じる.
  • 木村護郎クリストフ, 泉邦寿, 市ノ瀬敦, リサ・フェアブラザー, シモン・テュシェ
    Sophia linguistica : working papers in linguistics (60) 81-103 2013年3月  
  • 渡部良典, 木村護郎クリストフ, 原田早苗, 西村君代, 市ノ瀬敦, 安達祐子, Lisa Fairbrother
    上智大学外国語学部紀要 (47) 211-234 2013年2月  
  • FAIRBROTHER LISA
    Language on the Move 2012年6月11日  
  • 木村護郎クリストフ(編)『上智版多言語運用能力 測定法、共通指標、および評価基準の開発―2011年度教育イノベーション.プログラム報告書』 2012年3月  
    上智大学外国語学部 複言語主義.多言語主義運用能力評価基準開発研究会出版
  • Lisa Fairbrother, Yuko Masuda
    Journal of Asian Pacific Communication 22(2) 213-231 2012年  査読有り招待有り
    Empirical research has shown that not all deviations from norms occurring in contact situations are noted and that, in fact, many remain unnoted (Fairbrother, 2004 Kon, 2002). Indeed, Neustupný (1985) has proposed that there are "special circumstances" under which native speakers note deviations, such as when the speakers' metalinguistic attention is drawn to the deviation or when the interlocutor is unfamiliar. Based on our analysis of natural data from a variety of Japanese contact situations, we will examine the factors that determine whether a deviation will be noted or not. In addition to finding evidence of "Neustupný's "special circumstances", we will show how the type of deviation, where the deviation occurs within the interaction, the situational context of the interaction, the relationship between the noted deviation and other previously noted deviations, the ethnicity of the interlocutor, and the psychological characteristics of the noter may each influence the noting process. © John Benjamins Publishing Company.
  • FAIRBROTHER LISA
    Sophia Linguistica (59) 107-127 2011年3月  
  • FAIRBROTHER LISA
    『新・地域研究のすすめ(英語圏編)』上智大学外国語学部シリーズ、上智大学外国語学部 2007年3月10日  
  • T.Toda (Ed.) 『第二言語における発音習得プロセスの実践的研究 平成16年度~17年度科学研究費補助金研究成果報告書 基盤研究 (C)(2)課題番号16520357 2006年  
  • FAIRBROTHER LISA
    Fourth International Conference on Practical Linguistics of Japanese (Poster Session), San Francisco State University, California, USA 2004年4月4日  
  • フェアブラザー・リサ
    千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 104 55-68 2004年  
  • フェアブラザー, リサ
    千葉大学日本文化論叢 (3) 29-45 2002年3月  
  • リサ・フェアブラザー
    千葉大学大学院社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 38 1-12 2002年3月  
  • フェアブラザー・リサ
    千葉大学社会文化科学研究 6(6) 209-217 2002年2月  
  • フェアブラザー・リサ
    社会言語科学 2(2) 33-42 2000年3月  
    本稿は,パーティー場面の分析を通して,日本における異文化間インターアクションの管理の相違を明らかにすることを目的とする.データは,ビデオ録画及びフォローアップ・インタビューによって採取され,言語管理モデルに基づき分析された.パーティー場面においては,いくつかの問題が参加者によって報告されたが,一方で,肯定的に評価された出来事が少なくなかった.日本人参加者は必ずしも非日本人参加者が彼らの規範に順応すべきだと思わず,ある場合には彼らの規範に対する逸脱さえ肯定的に評価することが明らかになった.規範並びに規範に対する逸脱の検討により,接触場面においては,文化的な背景の似ている参加者の間ですら規範の拡がり(norm divergence)が存在することが確認された.
  • FAIRBROTHER LISA
    千葉大学社会文化科学研究科 研究プロジェクト報告 55-65 2000年  

書籍等出版物

 30

講演・口頭発表等

 29

共同研究・競争的資金等の研究課題

 1