1999年ー2002年 Virginia Woolfの小説を中心とするモダニズム文学における人種とジェンダーの問題に関する研究
2003年ー2008年 戦間期イギリス文学を後期モダニズムと帝国の文化の文脈に位置づけ、再解釈する研究
2008年ー 1980年代以降のイギリスのヘリテージ映画およびポスト・ヘリテージ映画に関する研究
2014年ー 戦間期イギリスにおけるハイブラウの文学とミドルブラウの文学の相克に関する研究
2021年ー モダニズムと難民に関する研究
主に20世紀のイギリス小説を研究している。第一次大戦後に、蓄音機、ジャズ、映画など、新興国「アメリカ」の資本主義的な力を象徴するような消費文化が隆盛になることによって、戦間期のイギリス文学がどのように変容したのか、その変容を引き起こしたモダニティの条件とは何なのか、を探ることに関心を抱いている。
大学院では、以上の問題意識をもとに、最近の「モダニズム研究」や文化史の動向をふまえたうえで、テクストを精読するだけでなく、テクストに新しい光をあてる方法をメタ的に考察する授業をおこなっている。
学部生用のReadingのクラスでは、本学には卒業後に英語教育に携わる者が多いことを考慮して、精読と多読を織り交ぜるかたちで高度な英文読解能力を養うだけでなく、メタ的に「英語読解能力の向上のためにはどのような学習法が効果的か」を考えさせる授業をおこなっている。
学部生用の演習では、卒業論文の執筆を視野にいれながら、リサーチの方法、論理的思考方法、論文の作成方法を実践的に指導している。