研究者業績
基本情報
- 所属
- 上智大学大学院 理工学研究科理工学専攻 博士後期課程
- 学位
- 学士(理工学)(2024年3月 上智大学)修士(理学)(2026年3月 上智大学)
- 連絡先
- s.ando.biophysics
gmail.com - ORCID ID
https://orcid.org/0009-0007-3991-7851- J-GLOBAL ID
- 202401003715998593
- researchmap会員ID
- R000078547
- 外部リンク
研究概要
構造ベース創薬(Structure-Based Drug Design; SBDD)の手法を核酸医薬の設計・開発に導入することで、高い薬効と安全性を両立する革新的な医薬品の創出を目指しています。その実現のために必要な基礎研究として、X線結晶構造解析法をはじめとする生物物理学的手法を駆使し、様々な核酸の立体構造を原子・分子レベルで解明する研究に従事しています。
研究内容
① 解析技術の開発:核酸の構造解析をする際にボトルネックとなる結晶化と位相決定において、核酸特有の性質に特化した独自の技術開発を行い、解析の高度化と効率化を推進してきました。
② 多種多様な核酸の構造解析:様々な化学修飾核酸の立体構造を解明し、その修飾が薬効や安全性に与える影響を詳細に解析してきました。その対象は、アンチセンスASO、siRNA、アプタマーと多岐に渡り、代表的な核酸医薬の形態をカバーしています。
③ 特殊な構造を活用した分子設計:天然の機能性核酸に存在する特殊な立体構造を詳細に観察し、その構造を再現するように核酸医薬をデザインすることを考えています。長い進化の過程で洗練されてきた構造的特徴を模倣するバイオミメティクス的アプローチにより、標的分子との相互作用や安定性を高度に制御できる、新しいコンセプトの核酸医薬の創出を目指しています。
研究キーワード
12経歴
4-
2026年4月 - 現在
-
2026年4月 - 現在
-
2024年4月 - 2026年3月
-
2024年4月 - 2025年1月
学歴
3-
2026年4月 - 現在
-
2024年4月 - 2026年3月
-
2021年4月 - 2024年3月
受賞
8-
2025年5月
-
2024年11月
-
2024年3月
論文
1-
Acta Crystallographica Section F: Structural Biology Communications 81(Pt3) 95-100 2025年3月1日 査読有り筆頭著者[表紙に選出されました。] For the success of structure-based drug design, three-dimensional structures solved by X-ray crystallography at atomic resolution are mandatory. In order to obtain high-quality single crystals with strong diffraction power, crystallization under microgravity conditions has been attempted for proteins. Since nucleic acid duplexes have chemical, structural and crystallographic characteristics that differ from those of globular proteins, such as intermolecular repulsion due to negative charge and molecular and crystallographic anisotropies, it is interesting to investigate whether microgravity crystallization improves the crystal growth of nucleic acids. However, to our knowledge there has been only one report on nucleic acid crystallization in a microgravity environment, and there have been no reports of successful structural analysis. Here, we conducted the crystallization of a DNA/RNA heteroduplex in space. The heteroduplex was successfully crystallized in a microgravity environment, and the size and appearance of the crystals were improved compared with control experiments conducted on Earth. Although the effect of the counter-diffusion method is likely to be more significant than the effect of microgravity in this study, we were able to analyze the structure at a higher resolution (1.4 Å) than our previously reported crystal structure (1.9 Å).
MISC
2-
2025年3月18日 筆頭著者昨今の生成AIの発展や研究競争の激化に目を向けると、改めて研究倫理について理解を深めることが重要だと思える。そこで本稿では、「研究に対する自身の誠実さとは」というテーマで誠実さについて考察する。 テイヤール・ド・シャルダンは、キリスト教の司祭でありながら、聖書の創造論に固執することなく、自然科学の進化論を受け入れた。その姿勢から、たとえ常識や従来の価値観にそぐわない結果だとしても、事実を事実としてありのままに受け入れるという誠実さが見て取れる。一方彼は、創造論を完全に破棄することはせず、進化論に弁証法的に統合した。この姿勢からは伝統や大切なものを守る誠実さが感じられる。本稿では、前者の誠実さをintegrity(honesty)、後者の誠実さをsincerityとして定義付けした。 その上で、2つの誠実さを体現するためにはどのような要素が必要なのか考察した。テイヤール・ド・シャルダンの研究姿勢を改めて見てみると、事実と真実を上手く仕分けることで誠実さを守っているのではないかという考えに至った。そして、それは事物を吟味し、批評・判断を下す行為なので、理論理性が必要になると考えた。また、誠実であるためには、道徳法則に自律的に従い、他者を尊重すること、つまり実践理性も必要だと考えた。したがって、2つの誠実さを体現するために必要な要素は理性であると考え、そのことをイマヌエル・カントの哲学を援用し、生命科学の事例も交えて論じた。 そして以上を踏まえ、学問とは理性によって世界を批判する営みであるから、その本質はintegrity(honesty)とsincerityから構成される誠実さを追求することに他ならないと考えた。私自身は学問に携わる身なので、誠実であることが必然の使命であり、それを徹底してきた経験や今後も堅持するための取り組みについて記述した。
-
2024年3月19日 筆頭著者私は構造生物学という分野の研究に携わっており、特に核酸の立体構造解析とそれを応用した医薬品の設計を行っている。また昨今、生成AIの発達がめざましく、従来のAIに成し得なかった、自ら全く新しい文章や画像を生み出すということができる点で、大きなインパクトを持つ。このことから、構造生物学の分野でも生成AIの活用が進んでいくことは想像に難くない。本論文では、生成AIと構造生物学がどのような交わりを持つのかを考え、これまで人間に担われてきたタスクがAIによって加速化され、さらには、いずれ生成AIがこれら人間の力とAIの力を統一化するという見通しに至った。 その上で、人間の進化を宇宙全体の流れの中で捉えるテイヤール・ド・シャルダンの思想が物事の展望を考える際の強力な羅針盤となることを鑑みて、生成AIや構造生物学とテイヤール・ド・シャルダンの思想の交わりを考察した。テイヤール・ド・シャルダンは、人間は知性の進化によってバイオスフィアからヌースフィアに脱し、オメガ点に向かって歩んでいるとしている。私は、技術的特異点の概念を導入することで、ヌースフィアの始まりからオメガ点に到達するまでのプロセスをさらに二つの段階に分けて捉えることにした。第一段階は知識とAIが鍵になるレベルで、第二段階は知恵と生成AIが鍵になるレベルである。そして、構造生物学において、低次の対象と高次の対象の互換性を生むものがまさにAI・生成AIであり、このことを技術的特異点、ひいてはオメガ点へ向かう流れの中に位置付けた。 最後に、私が行っている核酸の構造解析と医薬品設計の研究は、不足している知識と知恵を提供するものであり、究極的には技術的特異点を超越し、オメガ点へ近接することが必然の目的であることを確認した上で、生成AIが私の学びや研究に及ぼす具体的な影響を考察した。
講演・口頭発表等
6-
環太平洋国際化学会議2025 (Pacifichem 2025) 2025年12月18日
-
X-ray Crystallography of Nucleic Acids by the Counter-diffusion Method in a Microgravity EnvironmentXXV International Round Table on Nucleosides, Nucleotides and Nucleic Acids (IRT2024) 2024年9月4日
所属学協会
4Works(作品等)
2共同研究・競争的資金等の研究課題
1-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 2026年4月 - 2029年3月
社会貢献活動
4メディア報道
4-
上智大学学生局キャリアセンター SOPHIA STYLE 2025 p23-24 2025年4月1日 会誌・広報誌SOPHIA STYLEは、在校生や卒業生へのインタビューをまとめた冊子であり、新入生を中心とした低学年学生が将来を考えるための参考にしてほしいという思いで毎年制作されている。2025年度版において、大学院進学者の代表としてインタビューを受けた。
-
上智学院総務局広報グループ 上智大学通信 第469号 1面 2023年5月1日 会誌・広報誌2023年4月に上智大学110周年ロゴマーク公募でソフィア賞を受賞したことが大学の広報紙に掲載された。
その他
2-
2025年4月2025年4月7日~2025年4月18日の期間で上智大学の目白聖母キャンパス(総合人間科学部看護学科専用のキャンパス)に「Sophia100人論文」で使用したポスターを展示した。このイベントは、メインキャンパス(四谷キャンパス)以外の研究者や学生との交流を目的として行われた。
-
2024年11月2024年11月22日~2024年11月24日に上智大学四谷キャンパスで開催された国際大学協会 (International Association of Universities; IAU) の国際会議 (IAU 2024 International Conference) に自分の研究を紹介するポスター (Sophia100人論文に用いたポスター) を出展した。