日本語学習者、英語学習者の双方を対象として、第二言語学習者のコミュニケーション能力の習得・発達を語用論や談話分析の観点から研究している。現在の中心的な研究課題は、学習環境が語用論的知識の習得に与える影響、特に教室学習と教室外習得における気づきや仮説の構築・修正プロセスの相違の解明である。また、語用論の視点からの中学校・高等学校の英語教科書の分析、生徒のコミュニケーション能力の養成に対するALT(外国語指導助手)の活用状況の調査なども行っている。語用論的知識を学習するための語学教科書や辞書の執筆・作成、現職教員向けの指導法のセミナーやワークショップの講師などを通して、こうした研究の知見を積極的に日本語教育、英語教育の実践現場に還元する活動にも従事している。