研究者業績
基本情報
- 所属
- 上智大学 理工学部機能創造理工学科 教授(兼任)半導体研究所所長
- 学位
- 工学士(上智大学)工学修士(上智大学)博士(工学)(上智大学)
- 研究者番号
- 90266073
- J-GLOBAL ID
- 200901002456943226
- researchmap会員ID
- 1000167938
1992年 4月~1994年 3月 日本学術振興会 特別研究員
1992年 4月~1994年 3月 上智大学 理工学部 客員研究員
1994年 4月~2006年 3月 上智大学 理工学部 助手
2006年 4月~2008年 3月 上智大学 理工学部 講師
2008年 3月~2015年 3月 上智大学 理工学部 准教授
2015年 4月~現在 上智大学 理工学部 教授
1995年11月~1996年 7月 通産省 電子技術総合研究所 通商産業技官(非常勤)
1996年 8月~1998年 3月 通産省 電子技術総合研究所 外来研究員(非常勤)
専門領域:半導体工学、光・量子エレクトロニクス、ナノ結晶工学、有機半導体デバイス
担当科目:アナログ電子回路、光エレクトロニクス、光デバイス工学(院)、機能創造理工学実験・演習1、機能創造理工学実験・演習2、情報フルエンシー「HTMLとCSSを用いたWEBページ作成技法」
(研究テーマ)
窒化物半導体ナノコラム結晶を用いた新しい機能性デバイス材料の開発
InGaNナノコラムの多色発光機構の解明とデバイス応用に関する研究
短波長半導体レーザに関する研究
研究キーワード
14経歴
1-
1992年4月 - 1994年3月
学歴
1-
1983年4月 - 1987年3月
受賞
2-
2005年
-
1995年
論文
231-
Extended Abstract of the 2023 International Conference on Solid State Devices and Materials 2023年9月 査読有り最終著者責任著者
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Extended Abstract of the 2022 International Conference on Solid State Devices and Materials 2022年9月 査読有り最終著者責任著者
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Japanese Journal of Applied Physics 61(SC) SC1078-SC1078 2022年3月25日 査読有り最終著者責任著者Abstract The fabrication technology for photonic crystals (PhCs) pertaining to the near-infrared region is mature, and the development of highly functional PhCs using low-symmetry nanoholes is rapidly progressing. In the visible region, InGaN/GaN systems that have good luminescent and electrical properties are the most promising candidate materials for such types of highly functional PhCs, but the development is not progressing. In this study, we report on the basic design parameters and a new fabrication method for InGaN/GaN-based PhC membranes by combining hydrogen environment anisotropic thermal etching based on hydrogen-assisted thermal decomposition and nitric acid wet etching of the AlInN sacrificial layer. Using this method, we fabricated high-quality InGaN/GaN multiple-quantum-well PhC membrane structures having six-membered rings of well-formed fine equilateral triangular nanoholes with a side length of 100 nm. Enhanced green room-temperature photoluminescence with an intensity nine times higher than that of as-grown wafers was observed for the PhC membrane.
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Journal of Crystal Growth 575 126338-126338 2021年12月 査読有り最終著者
MISC
87-
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 106(271) 63-67 2006年9月28日GaN/AlN多重量子構造によるサブバンド間遷移(Intersubbabnd transition: ISBT)はフェムト秒オーダーの超高速緩和現象が光通信波長帯において実現できることから次世代の光通信デバイスへの応用が期待されている。一方、GaNナノコラムは貫通転位を含まず優れた結晶性を有する高品質ナノ結晶である。本研究ではRF-MBE法によってSi(111)基板上GaNナノコラムにGaN/AlN多重量子ディスク(MQD)構造を内在化した結晶を成長し、光検出器の試作と光通信波長域における特性評価を行った。成長した試料の光吸収スペクトルを測定したところP偏光にて波長1.59μmの吸収ピークが観測された。表面に直径500μmの厚膜電極を形成し光検出器とした。波長1.47μmレーザ光を入射したところ室温における光検出に成功した。基板裏面から光を入射した場合、成長層からの表面入射に比べて、5倍の検出感度をもつことが測定された。受光特性の偏光依存性や波長依存性の評価により光検出の起源がISBTであることが示唆された。
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日本物理学会講演概要集 61(2) 603-603 2006年8月18日
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日本物理学会講演概要集 61(2) 627-627 2006年8月18日
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日本物理学会講演概要集 61(1) 715-715 2006年3月4日
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 105(330) 61-65 2005年10月14日直径100nm程度の柱状形状を有するGaNナノコラム結晶は、貫通転位をほとんど含まない高品質ナノ単結晶である。本研究では、RFプラズマ励起窒素を窒素原料とする分子線エピタキシー法でサファイア基板上に成長したGaNナノコラムのホトルミネッセンス(PL)発光積分強度の温度依存性を測定した。300Kにおける強度は15Kにおける強度の約40%と高く、GaNナノコラムには貫通転位や点欠陥、表面再結合などに起因する非発光成分が少なく、優れた発光効率を有することが確認された。また、n型(111)面Si基板上に成長したInGaN/GaN多重量子ディスクナノコラムLEDの発光波長の注入電流依存性を評価したところ、直径500μmの半透明電極全面からのELスペクトルには注入電流の増加に伴う大きな短波長シフトが観測されたが、顕微EL測定による直径約3μmの微小領域のスペクトルには顕著な波長シフトは見られなかった。この結果は、ナノコラムLEDの電流注入の増加に伴う波長シフトが発光波長の異なる微小領域間の強度競合に起因している可能性を示唆しており、ナノコラムの均一化によって波長シフトの少ない緑〜赤色域のInGaNナノコラムLEDの開発が期待される。
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 105(329) 17-21 2005年10月13日窒化物半導体であるInNの高品質化が進み、近年InNのバンドギャップが0.65〜0.8eV程度であることが報告され、光通信波長帯デバイス材料への応用が検討され始めている。我々は、InN系窒化物半導体を光通信デバイスに応用する可能性を検証するため、高In組成InGaNダブルへテロ構造について報告してきた。本研究ではRFプラズマで励起した窒素ガスを原料とする分子線エピタキシー(RF-MBE)法を用いてサファイア基板上にInN井戸層厚を変化させたInN/InGaN多重量子井戸構造(MQW)を成長し、結晶性、光学特性について評価を行った。X線回折測定(XRD)、透過型電子顕微鏡測定(TEM)から良好な周期構造の成長を確認した。また室温において明瞭なホトルミネッセンス(PL)発光が確認され、発光波長の理論解析から大きなピエゾ電界の存在が示唆された。
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 104(362) 85-90 2004年10月22日(0001)Al_2O_3基板上に分子線エピタキシ一法を用いて成長したGaNナノコラム結晶の室温における発光特性をフォトルミネッセンス(PL)法を用いて評価した。低励起条件下において.比較に用いた転位密度3〜5x10^9cm-<-2>、厚さ37μmの有機金属気相堆積法で成長したノントープGaN連続膜の20〜400倍という強いPL発光を得た。強励起条件下では198kWcm^<-2>という低閥値ての光励起誘導放出を観測した。また,InGaN/GaN多重量子井戸構造を有するGaNナノコラム結晶を成長し、波長436nmから614nmにおける強いPL発光を確認した。導電性を有する(111)Si基板上へ,InGaN/GaN多重量子ディスク活性層を有するナノコラムLEDを作製したところ、室温において明瞭な整流特性か得られ,順方向電流庄入時には透明電極下からの明るい発光が観測された。活性層のIn組成を変化させる事によって緑から赤燈色の発光か得られた。
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 104(362) 73-77 2004年10月22日GaN/AlN多重量子井戸(MQW)のサブバンド間遷移(ISBT)は、超高速全光スイッチへの応用が期待されている。我々は、紫外域に対応するバンド間遷移(IBT)によりMQWの第一量子準位にキャリアを励起し、波長1.55μmのISBT効果を発現させることで、(1)IBT共鳴光によるISBTデバイス動体のON-OFF制御、(2)紫外-赤外信号変換作用を基礎にした高速紫外光検出器の実現を目指して研究を推進している。後者では、IBT緩和時間の高速動作が期待される。これらのデバイスへの発展の基礎的資料を得るため、本研究では、IBT共鳴光によるISBT誘起特性を調べ、IBT共鳴光強度3mW程度で比較的大きなISBT消光比38%を得た。この実験をもとにしてISBT消光比を理論的に解析したところ、IBT共鳴光強度40mWでISBT消光比は99%以上となり、最終的な目的であるISBTデバイス制御や高速紫外光検出器の実現の可能性を示した。
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 104(362) 29-33 2004年10月22日窒化物半導体であるInNの高品質化が進み、その禁制帯幅が長い間信じられてきた1.9eVよりもはるかに小さく、0.65〜0.8eVであることがわかってきた。このためInNをベースとする近赤外域の光通信用デバイスなど、新しい分野への応用が期待され始めている。本研究ではRFプラズマで励起した窒素ガスを原料とする分子線エピタキシー (RF-MBE)法を用いてサファイア基板上にIII族組成を変化させて高In組成InGaNを成長し、光学特性について評価を行った。また光通信用発光デバイスの実現に向けて、高In組成InGaNを用いたダブルヘテロ構造を成長し、1.45μmにおいて井戸層からのPL発光が確認された。高In組成InGaNの多重量子井戸構造を成長し、室温PL発光波長から量子シフトも確認した。さらに、InNの屈折率を算出し、波長1.8〜2.5μmにおいて2.7〜2.55と見積もられた。
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 103(621) 29-33 2004年1月23日GaN/AlN窒化物半導体における量子準位間遷移(Intersubband Transition: ISBT)は、光ファイバー通信波長帯への適応が可能であり、数百フェムト秒という超高速吸収緩和特性を有することから次世代の超高速光デバイスへの応用が期待されている。本研究では、分子線エピタキシー法によりサファイア基板上に成長したGaN/AlN超格子結晶にSiO_2ストライプを付加したリブ導波路においてISBT吸収の偏波依存性を観測した。また、キャリア濃度1x10^<18>〜3x10^<20>cm^<-3>という広い範囲において、光通信波長帯である1.55μm付近でのISBT吸収係数のキャリア濃度依存性を測定した。導波路デバイス設計上の重要なパラメータである自由キャリア吸収係数のキャリア濃度依存性も測定した。
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 103(345) 33-37 2003年9月25日窒化物半導体であるInN結晶の高品質化が進み、その禁制帯幅が長い間信じられてきた1.9eVよりもはるかに小さく、0.8〜0.7eVであることがわかってきた。このためInNをベースとする近赤外域の光通信用デバイスなど、新しい分野への応用が期待され始めている。しかしながら、現時点でのInN結晶は残留キャリア濃度が10^<18>〜10^<19>cm^<-3>と高く、依然としてデバイス応用には不十分である。本研究では、RFプラズマで励起した窒素ガスを原料とする分子線エピタキシー(RF-MBE)法を用いてサファイア基板上にInN結晶を成長し、V/III族供給比依存性や成長温度依存性を系統的に評価し、高品質化の方向性を検討した。得られた結晶の室温における最高移動度は1190cm^2/s、キャリア密度は2-3×10^<18>cm^<-3>であり、良好な結晶性が確認された。また、量子閉じ込めナノ構造デバイスへの応用を目指し、導電性GaN膜上に直径100nm程度の高密度なInN極微細柱状(ナノコラム)結晶を成長する条件を把握した。更に、超薄膜GaN層を埋め込んだInN/GaNヘテロ構造ナノコラムの成長も試みた。
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 102(119) 9-12 2002年6月8日共振型受光素子は薄膜吸収層において高い受光感度と優れた波長選択性を実現する。本研究ではrfプラズマにより励起した窒素ガスを原料とする分子線エピタキシー法(RF-MBE)によりAlGaN系共振型紫外線受光素子を作製した。MOCVD-GaNをテンプレートとせず、サファイア基板上に素子構造を成長することで受光特性の改善に成功した。暗電流は印加電圧5Vにおいて66pAであった。共振効果による明瞭なピークが確認され、40nmの薄膜吸収層において最大受光感度は印加電圧9Vにおいて1.5A/W(357nm)、1.2A/W(364nm)であった。
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 102(119) 25-28 2002年6月8日(GaN)_m/(AlN)_n超格子において、光通信波長帯をカバーする1.14〜1.61μmにおけるサブバンド間吸収を観測し、系統的な評価を行った。試料はrfプラズマ励起窒素を原料とする分子線エピタキシー(rf-MBE)法を用いて(0001)面サファイア基板上に直接成長した。超格子はGaN井戸層(m=2〜10ML)とAlN障壁層(n〜11ML)を90周期有する構造とした。厚さ4MLのGaN井戸層を有する試料において、1.14μmという短波長のISBT吸収が観測された。この波長は、GaN/AlN超格子において理論的に予測される短波長限界に近い。GaN井戸幅の増加とともに吸収ピーク波長は単調に長波長化し、井戸幅9.5MLにおいて1.61μmとなった。また、吸収波長1.54μmの試料における吸収スペクトルの半値全幅は61meVと狭く、高品質な超格子構造の成長が確認された。
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 102(62) 69-72 2002年5月10日RFプラズマ励起窒素を原料とする分子線エピタキシー(RF-MBE)法による、サファイア基板上への極性制御GaN膜の成長法および、750℃で成長した高温AlN多重中間層(HT-AlN-MIL)によるGaN膜中の貫通転位低減法を開発した。HT-AlN-MILの導入により、GaN膜中の貫通転位の伝播が抑制され、電気特性と光学特性の改善が確認された。また、MOCVD成長GaNテンプレート上にHT-AlN-MILを介してGaNをRF-MBE法で成長すると、テンプレートから伝播する螺旋成分を含んだ転位が2桁以上低減し、GaNのステップフロー成長が実現した。この手法を用いて、RF-MBE法によるAlN/GaN二重障壁共鳴トンネルダイオード構造を試作し、電流電圧特性を評価したところ、室温において、ピーク-バレイ電流比が30を越える明瞭な負性微分抵抗が観測された。
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電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス 99(651) 19-24 2000年2月23日共振型受光素子は、受光感度の波長選択性と高い量子効率が期待される。ここではAlGaN系半導体を用いた共振型紫外線受光素子の理論解析を行い、量子効率の構造依存性や波長選択性に対する基礎的検討を行った。また、RFプラズマにより活性化した窒素ガスを原料とするRF分子線エピタキシー法を用いて、波長444nm及び377nmにおけるAlGaN系半導体多層膜反射鏡(DBR)を試作したところ、それぞれ95%と92%という高い反射率が得られた。
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電気学会研究会資料. OQD, 光・量子デバイス研究会 1998(51) 1-7 1998年11月19日
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電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス 98(384) 25-32 1998年11月6日RFラジカル窒素と金属Gaを原料とするRF分子線エピタキシー(RF-MBE)法を用いてMigration Enhanced Epitaxy(MEE)法によるGaNの成長を行うと、ピットなどの無い平坦な表面ホモロジーが得られた。このMEE GaNをバッファ層に用いてGaと窒素を同時に供給する通常のMBE法による1.2μm/hrの高速度成長で厚さ3.5μmのSiドープGaNを成長したところ、室温におけるキャリア密度1.2×10^<17>cm^<-3>、移動度372cm^2/VSが得られた。15Kにおけるフォトルミネッセンス測定では、357nm付近に自由励起子及び中性ドナ束縛励起子に起因する鋭い発光が確認された。一方、550〜580nm付近のブロードな発光は全く見られなかった。また、RF-MBE法によるGaNの2.6μm/hrという高速度成長も達成され、SiドープGaNのn型キャリア密度が4.9×10^<15>〜5.3×10^<20>cm^<-3>広い範囲で制御可能であることを確認した。
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Extended abstracts of the ... Conference on Solid State Devices and Materials 1998 354-355 1998年9月7日
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 97(543) 37-42 1998年2月17日RF-MBE法を用いて柱状GaN微細構造(GaNナノコラム)を(0001)サファイア基板上に自己形成した。GaNナノコラムの自己形成のためには、AINバッファの積層時間とGaN成長時のV/III比の制御が重要であることがわかった。V/III比を制御することにより得られたGaNナノコラムの最小直径は41nmであった。この自己形成技術を利用して平均直径46nmのGaNナノコラムの上部に、10周期のGaN (6nm)/Al_<0.18>Ga_<0.82>N (9nm)多重量子ディスク構造を作製した。量子サイズ効果によるPLピークの短波長化が確認され、GaN量子ディスクが形成されたと考えられる。
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Extended abstracts of the ... Conference on Solid State Devices and Materials 1997 216-217 1997年9月16日
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電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス 96(444) 43-48 1997年1月16日我々はRFラジカル窒素源を用いたRF-MBE法によりサファイア基板上への窒化物半導体極微細量子構造デバイスの作製を目指した研究を行っている。本報告では結晶成長条件を制御することにより、基板に垂直な軸を持ち、互いに独立かつ太さの均一な柱状GaN微細構造が再現性良く成長可能であることを見い出し、その形状の窒素流量およびRF入力電力依存性を調べた。柱状GaNの直径は最小径が53nmであった。次に、MBE法によるデバイス作製上有効な手法となり得る超短周期GaN/AIN超格子構造による擬似AIGaN三元混晶の組成制御と同手法を用いたGaN/AIGaN/AIGaN-SCH構造の試作を行った。
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 96(399) 61-66 1996年12月10日本研究ではInP基板上に格子整合するII-VI族MgZnCdSe系混晶を用いた光変調器の作製を目指している.今回,InP基板に格子整合するZnCdSe/MgZnCdSe多重量子井戸を分子線エピタキシー法により成長し,その量子閉じ込めシュタルク効果(QCSE)を評価したので報告する.この量子井戸構造に電界を印加した時の反射スペクトルを測定したところ,1.87x10^5V/cmの電界印加時に-6.3%の反射率変化が観測された.この値は-3.4%の屈折率変化に相当し,エキシトン効果に起因するものと考えられる.これらのII-VI族特有の大きなエキシトン効果を用いれば,高い消光比を持つ光変調器の実現が期待できる.そこで,屈折率変化層の上下面に多層膜反射鏡を持つファブリペロー型光変調器の設計を行い,消光比や挿入損失等の性能を理論的に見積った.さらにMgZnCdSe多層膜反射鏡を試作し,580nm 等の波長帯において98.0%の反射率を得た.
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電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス 95(415) 49-54 1995年12月14日分子線エピタキシー(MBE)法により、InP基板上に格子整合する、Mg組成比0〜0.63のMgZnCdSe単層膜、及びZnCdSe/MgZnCdSeダプルヘテロ構造の成長を行った。15Kにおけるフォトルミネッセンス(PL)測定により、成長した試料の禁制帯幅は2.17〜3.12eVであることが判った。また、MgZnCdSe混晶の反射率測定より屈折率の算出を行った。ZnCdSe/MgZnCdSe量子井戸構造を作製したところ、15Kにおいて深い準位からの発光のないシャープなPLスペクトルが得られた。また、室温においてもZnCdSe井戸層からの強いPL発光が観測された。また、ZnCdSe/MgZnCdSe MQW-SCH構造を作製し、77Kにおいてパルス電流を注入したところ、MgZnCdSe混晶系では初めてのエレクトロルミネッセンス(EL)発光が観察されたのであわせて報告する。
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電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス 95(377) 67-72 1995年11月21日(GaP)_m/(InP)_m短周期二元超格子の積層時に生じる量子細線構造の自己組織化現象に関し、二元超格子層の分子層数m及び成長基板の基板傾斜角度を変化させることで検討を行った。その結果、量子細線の自己組織化は、基板傾斜角度に大きく依存することが分かった。(100)-GaAs基板上では分子層数mが1.2ML以上で、[011]方向に5゜offした(100)-GaAs基板では、1MLで既に量子細線の自己組織化を示唆する結果得られた。また、15゜offでは微小ステップ幅により自己組織化が抑制される結果が得られた。さらに、この手法を用いて歪量子細線レーザを作製したところ、m値が1.5MLの時、室温パルス動作時に257A/cm^2の低しきい値電流密度が得られたので報告する。
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Extended abstracts of the ... Conference on Solid State Devices and Materials 1995 788-790 1995年8月21日
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電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス 95(80) 19-24 1995年5月26日ガスソースMBE法による(100)GaAs基板上での(GaP)_2/(InP)_2短周期二元超格子の積層時に起きるGaInP歪量子細線の自己形成は、量子細線レーザを作成する上で非常に魅力的である。しかしながら、量子細線の自己形成条件に関して系統的な研究は十分なされていない。そこで、今回、18周期(GaP)_m/(InP)_m短周期二元超格子に対し分子層数を系統的にふることで、量子細線の自己形成条件を調べたところ、分子層数m=1.2ML以上で量子細線の自己形成が起きることが分かった。また、この作製法により、GaInP/AlInP歪量子細線レーザ作製したところ、分子層数m=1.5MLのとき、室温パルスにおける最低しきい値電流密度278A/cm^2、室温連続動作で294A/cm^2の低しきい値動作が得られたので報告する。
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電子情報通信学会秋季大会講演論文集 1994(2) 234-235 1994年9月26日光ディスクの記録密度の向上のために、青・緑色半導体レーザの実現への期待が高まっている。II-VI族半導体レーザは、1991年に初めて液体窒素温度でレーザ発振したが、MgZnSSe混晶の開発によって速やかにレーザ特性の改善がなされた。室温パルス動作下での低しきい値化と394Kまでの高温動作化の達成、さらには緑色域、青緑色域での室温連続動作の達成などの報告が相次いだ。しかし、当初は、連続動作の寿命時間は約1秒ときわめて短く、本質的な問題ではないかと危惧があった。その間、寿命時間と結晶の欠陥密度との関連が議論され、今年になって寿命時間が9分間まで改善された。これは、GaAsバッファー層の導入による欠陥密度の減少によって得られた。しかし欠陥密度は依然として〜2×10^5cm^<-2>と多い。つまり、"II-VI族レーザの長寿命化のためのブレークスルーは欠陥密度の減少の成否にある" との古く新しい認識は正しく、成長技術の改善への要請が強まっている。本論では、II-VI族半導体レーザの短波長化の問題点、II-VI族結晶のドーピング特性やアニール効果などを主題としながら、青色・緑色半導体レーザのMBE成長技術について述べたい。
書籍等出版物
17講演・口頭発表等
802-
2023 International Conference on Solod State Devices and Materials (SSDM 2023) 2023年9月8日
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The 13th International Conference on Metamaterials, Photonic Crystals and Plasmonics (META 2023) 2023年7月21日
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Compound Semiconductor Week 2023 (CSW2023) 2023年6月1日
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Compound Semiconductor Week 2023 (CSW2023) 2023年5月28日
所属学協会
6主要な共同研究・競争的資金等の研究課題
25-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 2019年6月 - 2023年3月
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科学技術振興機構 戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 CREST 2018年 - 2023年
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2017年4月 - 2022年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2016年4月 - 2019年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2012年4月 - 2016年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2012年4月 - 2015年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2009年 - 2011年
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2006年 - 2008年
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2006年 - 2008年
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NEDO産業技術研究助成 2002年 - 2006年
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2001年 - 2002年
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 1999年 - 2000年
産業財産権
39その他
16-
2006年10月当日の授業内容に関する小テストを行って授業内容の理解度を確認している。講義時間が若干減るが、むしろ授業に対する学生の集中度が増して講義の効率が高まっている。\n小テストは採点して次回の授業で返却している。回答率の悪い問題に対しては復習を兼ねた解説を行っている。
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2006年4月授業(講義により頻度は異なる)において、進行速度、理解度、取り上げてほしいテーマなどを記述できるリアクションペーパを配布してその場で回収し、次回の授業計画にフィードバックしている。\n特に、学生の理解度を把握をする上で効果が高い。理解度の低いと思われる内容については次回の授業の初めに復習を行っている。
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2006年4月授業終了時に課題を与え、提出期限を次回の授業前日と設定し、次回の授業で課題の解説を行っている。\n授業時間後の復習効果が高まり、復習として効果的である。
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2006年4月コンピュータを用いた授業では、重要なテーマ毎に簡単な演習課題を与え、着実に理解できるような授業構成を心がけている。\n演習時にはTAが個別に対応することで、理解度の異なる学生に対しても綿密な指導ができるよう配慮している。