小田切 丈

In this Reply to the preceding Comment by Sancho and Plaja, we point out the difference between the<br /> coincidence time spectrum of two Lyman-α photons measured by us and their theoretical one.

A novel method of spectroscopy for highly excited states of molecules in the valence excitation<br /> range has been established through the detection of metastable hydrogen atoms in the 2s state<br /> formed by photoexcitation. The detector for the metastable hydrogen atom is composed of a stack<br /> of parallel plate electrodes that creates a localized electric field and triggers the emission of the<br /> Lyman- photon from the atom and a chevron pair of microchannel plates that detects the photon.<br /> For linear molecules, the angle-resolved detection of the metastable hydrogen atom enables us to<br /> measure cross sections in which electronic symmetries of highly excited molecular states are<br /> resolved. Such symmetry-resolved cross section measurements were carried out for doubly excited<br /> states of H2.

水素分子２電子励起状態の解離により生成する原子対からのLyman-alpha光子対の放出角度相関を測定し、角度相関理論と比較することにより、水素原子対が量子もつれ状態にあることを示した。また量子もつれ状態が圧力により変化することから、量子もつれ原子対の環境との反応断面積を定義し、おおよその値を見積もった。

窒素分子の放射光励起に伴い放出される2光子を同時計数することにより、2光子放出断面積を測定した。断面積カーブ中に2重イオン化ポテンシャル付近の窒素分子多電子励起状態を観測した。2重イオン化ポテンシャル以上においても中性励起状態が存在し、それらが中性解離している証拠を得た。

メタンの電子衝突による2電子励起と放射光励起による2電子励起を振動子強度を通して比較し、1電子励起に対する2電子励起の割合が電子衝突の方が大きく、2電子励起を促進させるメカニズムが電子衝突にあることを明らかにした。

放射光励起に伴う２光子放出過程の断面積カーブを測定することにより、純粋に水素分子２電子励起状態のみのスペクトルを得た。解離ダイナミックスが半古典論で良く説明つくことを明らかにした。

放射光励起に伴う水分子からの蛍光放出断面積絶対値を、可視紫外部の各蛍光ラインごとに、入射光子エネルギーの関数として測定した。過去に測定したCH4、NH3の同様の断面積と比較し、2電子励起状態の生成と崩壊について議論した。

蛍光放出を伴う解離過程と同期した電子エネルギー損失スペクトルを測定し、分子の光学的禁制２電子励起状態の存在を初めて明らかにし、それらが解離的性質を持っていることを明らかにした。

アンモニアからの可視紫外蛍光放出過程の断面積絶対値を入射光子エネルギーの関数として測定し、独立粒子モデルの予想から大きく外れた大きな2電子励起状態の寄与を見出した。メタンで見られた特異性がアンモニアにも観測されることを示した。

メタンの可視紫外蛍光放出断面積絶対値を入射光子エネルギーの関数とし測定し、断面積中の2電子励起状態の寄与が独立粒子モデルの予想から外れ、非常に大きいことを示した。

励起希ガス原子の脱励起断面積を測定し、Watanabe-Katsuura（WK）理論と比較した。WK理論とのずれの大きさを光イオン化の量子収率と比べ、理論に修正の余地ありと結論付けた。

窒素分子のコインシデンス電子エネルギー損失スペクトルを測定し、解離的性質を持つ禁制2電子励起状態を明らかにした。

超伝導電子冷却とイオン蓄積リングを用い、ヘリウム水素分子イオンの4つの同位体の解離性再結合反応速度定数を超高分解能で測定し、多くの共鳴構造を見出した。共鳴構造を多チャンネル量子欠損理論を用いて解析した。