研究者業績

田渕 六郎

タブチ ロクロウ  (Tabuchi Rokuro)

基本情報

所属
上智大学 総合人間科学部社会学科 教授
(兼任)総合人間科学研究科社会学専攻主任
学位
学士(法学)(東京大学)
学士(文学)(東京大学)
修士(社会学)(東京大学)

研究者番号
20285076
J-GLOBAL ID
200901063433123930
researchmap会員ID
1000207253

外部リンク

家族社会学・家族人口学とそれに関連する社会政策研究を行っています。
人口変動社会における世代間関係の変容を比較社会学的視点から明らかにすることが
最近の主たる研究テーマです。フィールドは主に日本ですが、イタリア、中国などとの
比較研究も行っています。

(研究テーマ)
高齢化社会における世代間関係の動態にかんする社会学的研究
男性の家事育児参加を促進する要因にかんする社会学的研究


研究キーワード

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経歴

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論文

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  • 田渕, 六郎
    上智大学社会学論集 46 133-151 2022年3月  筆頭著者
  • Rokuro Tabuchi
    INTERNATIONAL SOCIOLOGY 36(2) 231-242 2021年3月  
    Although family sociology in Japan has a long history, sociological family studies in Japan have undergone major changes since the 1990s. This article recounts the ways in which family sociology in Japan has developed and its current state, with a special focus on the developments in the last three decades. The 1990s marked a turning point in the history of Japanese family sociology in terms of the establishment of new academic societies and a paradigmatic shift in theoretical orientations. The trends in family research articles indicate the continuing importance of quantitative research, with the role of qualitative research on the rise over the last two decades. In reviewing the literature over the last three decades, the author summarizes four major strands of empirical research: (a) care and families, (b) social inequality and families, (c) comparative research, and (d) diversity of families.
  • 田渕六郎
    学術の動向 23(9) 16-20 2018年9月1日  招待有り
  • 田渕六郎
    家族社会学研究 30(1) 111-120 2018年4月1日  招待有り
  • 田渊六郎
    青年探索杂志 2017(1) 103-112 2017年1月31日  招待有り
  • 田渕六郎
    法律時報 86(3) 61-64 2014年3月1日  招待有り
  • 田渕六郎
    上智大学社会学論集 37(37) 17-34 2013年3月8日  
  • 田渕 六郎
    家族研究年報 38 147-158 2013年  
  • 田渕六郎
    家族社会学研究 24(1) 37-49 2012年4月15日  
    本稿は,少子高齢化時代における世代間関係に対して家族戦略論の視点からどのような接近が可能かを論じる.少子高齢化や経済の変化といったマクロレベルの変化とともに,ミクロレベルの世代間関係のあり方も変化したことで,現代の世代間関係は「世代間アンビバレンス」が現れやすくなったととらえられる.本稿は,そうした世代間アンビバレンスが実際の親子関係などのなかでどのように対処されるのかを分析的にとらえるうえで,家族戦略論によるアプローチが有効であることを主張する.そうした家族戦略論のアプローチには,交換理論的視点と象徴的相互作用論的視点の二つが区別される.世代間関係の具体例として世代間居住関係に焦点を当て,これらの視点に基づくこれまでの研究がどのような知見をもたらしてきたかを整理し,今後の研究に関する展望を述べる.
  • 田渕六郎
    上智大学社会学論集 (36) 1-17 2012年3月31日  
  • 田渕六郎
    世代間関係の動態 (第3回家族についての全国調査(NFRJ08)第2次報告書) 2 1-14 2011年9月5日  
    家族、社会学
  • 岩上 真珠, 田渕 六郎
    家族社会学研究 22(1) 7-11 2010年  
    グローバル化,個人化が進むなかで,家族に何が起こっているのか。この新たな課題に対して,いま家族研究に求められていることを,ライフコースの最後の段階,すなわち高齢期から照射してみようというのが,今回のシンポジウムの意図である。<br>高齢化/超高齢化が高齢期家族関係をどのように変化させるのか,また世代間関係の変化が近代家族の変容とどのように結びつくのかについて,グローバル化・個人化という文脈に照準してなされた議論,および家族・親族関係を越えた高齢者の「つながり」をマクロな文脈との関連で論ずる議論は,まだそれほど多くは行われておらず,本テーマ設定の意義は小さくないと考える。今回はとくに,ミクロ-マクロを媒介するメゾシステムとしての「地域」に注目し,さらに研究と実践との対話を心がけた。家族研究への挑戦的な試みとして,社会学,NPO,法社会学の立場からのコラボレーションを企画した次第である。
  • 田渕六郎
    人口問題研究 65(2) 28-44 2009年6月  
    若者の離家(自分の生まれた世帯から独立すること)現象を、日本とイタリア、ドイツのデータを用いて定量的に比較した。
  • Rokuro Tabuchi
    International Journal of Japanese Sociology 17(1) 63-76 2008年  
    Over the past few decades, in examining the social causes of low fertility in advanced societies, sociologists and demographers have shown increasing interest in southern European countries. Italy has been recognized as one of these countries plagued by lowest-low fertility. In general, the literature has depicted certain characteristics of Italian families as possible causes of fertility decline. This article examines the situation of contemporary Italian families and intergenerational relationships from a sociological point of view, particularly in comparison with Japanese families. It has sometimes been argued that strong familism characterizes Italian families and society. According to this view, one of the causes of fertility decline in Italy is the continuity of strong families. Empirical data suggest, however, that this familism perspective cannot explain the differences in family patterns observed among Italian regions. In addition, a comparison between Italy and Japan with respect to intergenerational relationships suggests that there are substantial differences between the two countries. It is suggested that a further exploration of the various aspects of social contexts is needed in order to clarify what is distinctive about contemporary Italian families. © 2008 The Japan Sociological Society.
  • Makoto TAKAHASHI, Shigeyoshi TANAKA, Reo KIMURA, Masatomo UMITSU, TABUCHI ROKURO, Tatsuaki KURODA, Masataka ANDO, Fumiaki KIMATA
    Journal of Natural Disaster Science 29(2) 53-61 2007年11月  
    This paper is based on the results of research by the Sumatra Earthquake Interdisciplinary or Integrated Research Team, Graduate School of Environmental Studies, Nagoya University. This research shows: (1) the Sumatra Earthquake tsunami disaster damage in Banda Aceh can be divided into four areas; (2) the tsunami action was directed left and right by the Banda Aceh topography; (3) within which District I saw total destruction of housing, a high death rate, and the collapse of families; (4) with the high death rate due to a lack of earthquake-tsunami association; (5) that even in the core of housing reconstruction, the pace is slow; (6) there are four main obstacles to housing reconstruction; (7) the slow pace of the reconstruction is a function of social causes related to the size of the tsunami, the lack of established adjustment mechanisms for aid groups, the slow pace of the reconstruction in society overall, and the failure of market functions; (8) that in the case of large scale disasters, with the loss of life and home, as well as infrastructure, the collapse of society as an entity occurs as well.
  • 田渕 六郎, 和崎春日
    スワヒリ&アフリカ研究 (17) 117-144 2007年3月23日  
  • 高橋 誠, 田中 重好, 田渕 六郎, 木村 玲欧
    日本地理学会発表要旨集 2007 208-208 2007年  
    <BR> 2004年12月26日、日曜日の朝8時頃、インドネシアのスマトラ島西海岸沖スンダ海溝のプレート境界で起こったマグニチュード9.2の超巨大地震は、インド洋沿岸に大きな津波をもたらし、死者行方不明者22万人以上、被災者200万人以上の史上まれに見る大災害を引き起こした。とりわけスマトラ島北西端に位置する、インドネシア、アングロ・アチェ・ダルサラーム州(NAD)の被害は甚大で、死者行方不明者は17万人ほど、被害額は州内総生産の5%に当たる12億米ドルと試算された。<BR> NADの州都バンダアチェでは、地震自体の被害は大きくなかったが(震度5程度と推定)、8時15分頃から数次にわたって大津波に襲われ、市政府によれば登録人口約26万人のうち6万人あまりが死亡し、全半壊家屋2万戸近くを数えた。津波は最大10mの高さに達し、海岸から5kmほど内陸に到達したと推測されている。海岸線は10m以上後退し、海岸付近の地区では、津波前にあった街は跡形もなくなり、土地自体が消失したところも少なくなく、死亡率は90%に達した。<BR> 名古屋大学環境学研究科では、地震学、測地学、地理学、社会学、人類学、心理学、経済学、法律学などの研究者によって文理連携型の調査隊を結成し、地元のシャクアラ大学やバンドン工科大学と共同で、この災害の全貌を理解するために総合的な学術調査を行ってきた(名古屋大学環境学研究科,2005, 2006;木股ほか,2006)。社会科学チームは、これまで4回(2005年2月、2005年8~9月、2005年11~12月、2006年11~12月)にわたってバンダアチェに入り、地震・津波の人的・社会的被害、被災後の復旧・復興過程などを明らかにするために、現地観察や資料収集のほか、被災者へのインタビューやアンケート調査、地域コミュニティ・NGO・国際機関・政府機関等でのインタビュー調査などを行ってきたが、いわゆるアチェ問題の影響もあり、被災前のアチェの社会・文化構造も含めた全貌解明に至るには、もっと調査が必要である。<BR> 被災から2年が経過し、インドネシア政府の当初の復興計画、あるいは各NGOのスキームでは、緊急復旧段階から住宅・インフラそして生活復興段階の時期に入っている。しかし、復興のスピードは驚くほど遅く、またかなりの地域差が見られる(一説では、必要量の25%の住宅しか供給されていない)。住民が財産のほとんどを消失し、また地方政府自体が機能停止に追い込まれたために、復興には外からの支援が不可欠であり、そこで期待されているのが国際機関や国際的NGOの役割である。そして、実際、それらの地元側の受け皿となり、住民間の利害を調整しながらイニシアチブを発揮してきたのが、地域コミュニティのインフォーマルな仕組みである。<BR> なぜ、かくも復興が遅いのか。ここでは、住宅・集落復興に事例に、それらのアクターの役割と限界、そしてアクター間の関係に焦点を置きながら、私たちが考えたことの中間的なまとめを報告する。結論的に言えば、現在のバンダアチェはいわばNGOインフレの状況にあり、調整メカニズムがうまく機能していない。バンダアチェの教訓は、災害復興に対して第三セクターの役割がますます重視されるなかで、国際的な災害復興支援のあり方も含め、多くのことを示唆している。
  • 田中重好, 田渕六郎, 木村玲欧, 伍国春
    自然災害科学 25(2) 183-195 2006年8月  
    Tsunami evacuation plannings have been built on "alert-evacuation" model, which assumes "tsunami alert -transmission -evacuation behavior" connection. Analyzing the data on the behavior of residents (n=1,710) in coastal area of Aichi prefecture after the tsunami warning on September 5, 2004, the results indicated that only a few residents evacuated despite their strong concerns on tsunami. This behavioral pattern results from the "empirical knowledge" which was gained by their past experience of not evacuating after a tsunami alert. In order to transform this knowledge, we need to build a new evacuation model based on the understandings of ambiguity which people face in disasters.
  • 田渕六郎
    家計経済研究 (70) 19-27 2006年4月15日  
  • 田渕六郎
    名古屋大学文学部研究論集. 哲学 52(52) 97-109 2006年3月31日  
  • 田渕六郎
    社会学評論 56(4) 950-963 2006年3月25日  
  • 田渕六郎
    社会学評論 56(4) 950-963 2006年3月25日  
  • 田渕 六郎
    家族社会学研究 12(1) 117-122 2000年  
    本稿は、近年の家族研究において注目されている構築主義的研究の動向を紹介することを目的とする。ここで構築主義的研究とは、以下で述べる意味で「構築主義的」な理論枠組みを採用していると考えられる研究を指す。関連する研究動向の紹介としては、拙稿 (田渕, 1996, 1998) のほかに、構築主義的家族研究を代表する研究であるGubrium and Holstein (1990) の訳書「あとがき」に訳者等による紹介があり、宮坂 (1999) や土屋 (1999) も関連する実証研究の動向を整理している。本稿は研究動向の紹介を網羅的に行う紙幅を欠くため、紹介はこれら先行研究に挙げられている文献と重複しないものを優先していることをお断りしておきたい。

MISC

 4
  • 田渕 六郎
    JGSSで見た日本人の意識と行動 : 日本版General Social Surveys研究論文集 7 pp.13-23 2008年3月31日  
  • 田渕 六郎
    International journal of Japanese sociology : IJJS 13 134-138 2004年  
  • 田渕 六郎
    人文学報. 社会福祉学 15 87-117 1999年3月25日  
    近年の歴史学、人類学、社会学の各分野における家族研究においては、「家族戦略」という概念を採用する研究が多く見られる。それは、従来の家族ないし世帯研究が、家族の受動的・非合理的側面を過度に強調していたことの反省に立ち、家族が環境に対して能動的・合理的に対応する側面を考察しようとする理論的意図を持つ。そのような概念を用いた研究は、戦略という概念を慎重に考慮して使用するのであれば、家族の諸行動の説明において様々な興味深い視点を提示すると同時に、社会学の他分野の理論的発展にも資するであろうゆえ、有益であると思われる。今後の家族社会学においては、家族の「適応」の側面を重視してきた家族ストレス諭の知見などを踏まえつつ、家族戦略研究を理論的に体系化していくことか、一つの重要な課題になるだろう。
  • 田渕 六郎
    人文学報. 社会福祉学 14 69-108 1998年3月25日  
    ェスニシティはいかにして家族構造ないしは家族行動の説明要因として用いうるのだろうか。これが本稿が考察する問題である。家族・親族関連行動においてエスニシティによる差異が存在することは既に多くの研究の中で論じられてきた。本報告では、主として家族構造(中でも特に拡大世帯形成行動)とエスニシティとの関係に焦点をあてて、まずそれに関する先行研究を概観する。次いでそれら諸研究のなかでエスニシティがいかにして「説明変数」として用いられているかを確認し、それらの問題点を指摘するなかで、説明要因としてのエスニシティの理論的位置づけを論じる。本稿は家族に関連する行動のなかでも限られた部分のみを直接的な検討対象にするに過ぎないとはいえ、今後の様々な関連分野の実証研究に対しても理論上の示唆を投げかけるものとなろう。本稿の主要な主張は以下のように要約できる。エスニシティは、従来の当該分野の研究においては、特にミクロデータの分析の中で、収入階級、ジェンダーその他の要因を統制した効果である世帯拡大の性向として分析的に抽出され、当該エスニシティ集団に固有の「文化的」性向として理解されてきた。だが、そのような扱いは、エスニシティという説明変数の意味を素朴に「前提」し、それを一種の「残余カテゴリー」として扱う限りで、エスニシティという変数を用いた説明の理論化を放棄するものである。そのような説明に対抗して導入された「経済的説明」は、世帯拡大を貧困へ適応するための村処行動として位置づけ、エスニシティ集団間の差異を社会経済的構造における差異として理解する視座を開いた点で一定の意義を持ったが、理論的な問題を含んでいた。今後の当該分野における研究課題は、エスニック集団が(拡大世帯を形成する)「文化」を持つという前提に立たず、当事者の言説や日常経験に関するエスノグラフィックな記述的研究の伝統に立ち戻ることによって、エスニック集団間における諸属性の差異という現象がどのような具体的過程を通じて生じてくるのかということを、様々なエスニック集団について明らかにしていくことを通じて、説明変数としてのエスニシティ概念を洗練していくことであろうと思われる。

書籍等出版物

 17

講演・口頭発表等

 1
  • 田渕 六郎
    第4回社会保障・社会福祉国際学術会議 2008年9月13日 日本福祉大学
    イタリアにおける近年の家族変動とそれに関連する社会福祉政策の変化について、世代間関係と介護労働者に焦点を当てて現状を報告した。

共同研究・競争的資金等の研究課題

 28

社会貢献活動

 1

その他

 5
  • 2011年4月
    複数学科が履修可能な学部共通科目として、「地域実践フィールドワーク」の授業を担当し、過疎化の進む離島でのフィールドワークを中心とした実践的授業を行っている。
  • 2008年4月
    学部生向け演習授業において、毎回終了後に自己評価コメントをWeb掲示板に入力してもらい、互いにオープンな自己評価を行ってもらい、必要に応じて教員からフィードバックを提供している。これによって対面的やりとり以外の相互コミュニケーションの活発化にとどまらず、次回授業に向けての改善点の明確化や自発的な学習への動機付けを高めるように配慮している。
  • 2007年4月
    調査方法論にかんする講義のコースにおいて、リアクション・ペーパの執筆およびディスカッションを多く取り入れた授業運営を通じて、学生の意欲を高める工夫を採用している。具体的には、ドキュメンタリー映像を見せてその論評をディスカッション形式で行ったり、一部の学生が報告した調査結果に対する批評を執筆させたりすることで、調査方法論におけるポイントを具体例を通じて学生が理解する機会を与えるよう配慮している。
  • 2007年4月
    調査方法論にかんする講義のコースにおいて、学生の発表とディスカッションを行うことで、授業活性化を図る工夫を採用している。具体的には、受講学生の3割程度に対して授業での発表の機会を与え、報告内容をめぐって参加学生とのやりとりを行う機会を設けることで、学習意欲を高め、学生同士の交流が促進されるよう配慮している。