研究者業績

柘植 隆宏

ツゲ タカヒロ  (tsuge takahiro)

基本情報

所属
上智大学 地球環境学研究科地球環境学専攻 教授
学位
博士(経済学)(神戸大学)

研究者番号
70363778
J-GLOBAL ID
200901066482127036
researchmap会員ID
5000048408

研究キーワード

 3

経歴

 4

学歴

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論文

 73
  • 皆上 伸, 柴崎 茂光, 愛甲 哲也, 柘植 隆宏, 庄子 康, 八巻 一成, 山本 清龍
    林業経済研究 59(3) 10-20 2013年  査読有り
    本論文では,十和田八幡平国立公園の奥入瀬渓流を対象として,リスクマネジメントの現状と問題点を明らかにした。2009年10月にアンケート調査を行い,渓流内の事故について,責任の所在に対する利用者の意向や個人属性を明らかにした上で,利用者を4群に分類した。9割弱の利用者が,歩道の安全性向上を目途とした整備を望んでいる一方で,渓流内の事故を自己責任と考える利用者も少数存在した。次に公的機関に聞き取り調査を実施し,リスクマネジメントの現状を整理した。歩道については,2003年の渓流落枝事故以降,倒木や落枝などのリスクを把握するための点検の強化や,施設賠償責任保険への加入などの改善策が実施されていた。しかし,歩道の未設置区間の存在や,曖昧な管理域などのリスクが依然残っている。組織横断的な機関を設置し,協働型の解決策をはかることも考慮する時期にきている。
  • Ohdoko, T, Tsuge, T
    Far Eastern Studies 11 39-64 2012年  査読有り
  • Ito, N, Takeuchi, K, Tsuge, T, Kishimoto, A
    Economics Bulletin 32(3) 1831-1847 2012年  査読有り
  • 山本 清龍, 柘植 隆宏, 庄子 康, 柴崎 茂光, 愛甲 哲也, 八巻 一成
    林業経済研究 57(3) 22-30 2011年  査読有り
    本研究は,山梨県と静岡県の二県にまたがる富士山をとりあげて,平成20(2008)年までの20年間の山岳遭難事故を整理,分析し,とくに主要な4つの登山ルートごとにその特性を明らかにすることを目的とした。また,吉田ルートをケーススタディとして取り上げて,安全な登山を推進するための取り組み,連携体制について把握,整理し,管理計画の観点から考察した。調査方法は山梨県警察と静岡県警察が収集した山岳遭難事故に関する資料の分析と関係者へのヒアリングである。その結果,富士山全体としては7,8合目に事故が多いこと,登山ルート別にみると吉田および富士宮ルートにおいて転倒を原因とする事故が多く,須走および御殿場ルートで道迷い事故が多いことが明らかとなった。結果から,事故発生場所や原因など事故特性をふまえて登山者に情報提供を行う必要性が示唆された。
  • 柘植隆宏, 庄子康, 栗山浩一
    環境経済・政策研究 4(2) 46-68 2011年  査読有り
  • 久保雄広, 庄子康, 柘植隆宏
    ランドスケープ研究 74(5) 527-530 2011年  査読有り
  • Nobuyuki Ito, Kenji Takeuchi, Takahiro Tsuge, Atsuo Kishimoto
    ENERGY POLICY 38(4) 1819-1825 2010年4月  査読有り
    This study applies a threshold model proposed by Granovetter (1978) to analyze the diffusion process of donating behavior for renewable energy. We first use a stated preference survey to estimate the determinants of a decision to support the donation scheme under various predicted participation rates. Using the estimated coefficients, we simulate how herd behavior spreads and the participation rate reaches the equilibrium. The participation rate at the equilibrium is estimated as 37.88% when the suggested donation is 500 yen, while it is 17.76% when the suggested amount is 1000 yen. The influence of environmentalism and altruism is also examined, and we find that these motivations increase the participation rate by 31.51% on average. (C) 2009 Elsevier Ltd. All rights reserved.
  • Nobuyuki Ito, Kenji Takeuchi, Koichi Kuriyama, Yasushi Shoji, Takahiro Tsuge, Yohei Mitani
    ECOLOGICAL ECONOMICS 68(8-9) 2426-2431 2009年6月  査読有り
    We conduct an experimental survey to analyze how rules for collective decision-making influence individual preferences regarding nature restoration plans. Our study compares two decision-making rules-a consensus rule and a majority rule-wherein participants decide on a plan regarding nature restoration in the Kushiro Wetland, Japan. Our main finding is that the difference between the individual preferences and collective decision-making is less significant under the consensus rule than the majority rule. Furthermore, there is a larger disparity with regard to the marginal willingness to pay between collective and individual decisions when participants are unsatisfied with the results of collective choice. (C) 2009 Elsevier B.V. All rights reserved.
  • 大床太郎, 笹尾俊明, 柘植隆宏
    アルテス リベラレス 82(82) 79-91 2008年  
    近年,適切な管理対策が講じられなかった結果として,長大な河川において,局所的な環境被害が発生している。本研究で対象とする,東北地方最大の河川である北上川では,その下流域において「濁流問題」と呼ばれる環境被害が生じている(塚本(2004))。1979年の北上大堰の設置以降,流域で大雨が降った際に,大量のゴミや流木,砂の混じった「濁水」が,上・中流域から下流域に流入し,河口域に広がるヨシ原や地域の特産品であるシジミなどの自然生態系に少なからぬ影響を与えている。 北上川で行うべき対策としては,1)ヨシを定期的に刈り入れ,あるいは火入れすることによって適切に管理し,2)河口域の塩分濃度の調整によってシジミを保護し,3)流木などのゴミを引き上げることが挙げられる。 塚本(2004)によれば,北上川河口域周辺地域の住民にアンケートを行った結果,7割以上の住民が,自然生態系や景観の保全に関心を抱いていることが確認されている。河川管理法が1997年に改正され,行政が住民の意図を適切に汲み取って河川を管理すべきであるという体制になっている現在では,北上川においても,住民の意図を反映した河川管理を行うべきである。そのためには,行政が住民の意図を把握する必要があり,社会科学的な研究が希求されてきた。 以上のような課題を踏まえて,笹尾(2003)と笹尾(2004)では,仮想評価法(ContingentValuation Method:CVM)と選択型実験を用いて,北上川河口域の自然環境とレクリエーション設置の対策に関する住民の選好分析を行っている。笹尾(2003)では,ヨシ原の保全やシジミの漁獲量については,河口域の住民よりも上流域の住民の方が高く評価し,流木などゴミの量やレクリエーション整備については,上流域の住民よりも河口域の住民の方が高く評価していることを明らかにしている。加えて,対策に関する住民の評価として,対策案への支払意志額(Willingness to Pay:WTP)を算出している。一方で,選択型実験において,河口域住民のヨシ原保全とシジミ漁獲量に関する評価について統計的に有意な結果が示されなかったこと,費用負担のあり方に関して選好構造の分析をすべきことなどの課題が残された。また,笹尾(2004)では,居住地域・職業・所得などの個人属性によって,対策への選好が分かれたことを確認している。それによって,多様な選好の存在可能性が示され,選好の多様性をより明確かつ適切に表現できる定式化をすべきことが課題として残された。 本研究では,それを拡張し,明示的に選好の多様性を表現できる混合ロジットモデル(Mixed Logit Model:ML)によって分析を試みる。本研究の基となっているデータは笹尾(2003)と笹尾(2004)のアンケート調査で得られたデータであり,そのうちの選択型実験のデータのみを用いる。得られたデータセットは,1)対策費用は上流と下流の双方が負担するという設定で上流の住民を対象に実施した調査(以下,上流),2) 対策費用は上流と下流の双方が負担するという設定で下流の住民を対象に実施した調査(以下,下流A)1) ,3) 対策費用は下流のみが負担するという設定で下流の住民を対象に実施した調査(以下,下流B)2) の3つに分かれている。それらを適切に組み合わせて分析することで,1)上流域と下流域とで,河口域環境対策はそれぞれどのように評価されるのか,2)費用負担に関する設定の違いによって,河口域環境対策に対する評価はどのように異なるのか,という課題を明らかにすることができる。 河川環境に関して,本研究と同様の環境評価手法を用いた近年の研究として,国内では田口ほか(2000)・山根ほか(2003)が挙げられる。しかし,それらにおいては,住民の多様性を考慮した選好構造分析や,費用負担制度に関する詳細な検討は行われていない。また,国外の近年の研究としては,Hanley et al.(2005,2006a, 2006b)・Colombo et al. (2007)が挙げられる。そこでは,河川環境の整備に対する選好構造分析において,本研究と同様にMLが用いられている。選好の多様性を考慮できるMLでの研究が,現在の研究の潮流となっていると言えよう。
  • 柴崎茂光, 庄子康, 柘植隆宏, 土屋俊幸, 永田信
    地球環境 13(1) 71-80 2008年  査読有り
  • 庄子康, 八巻一成, 三谷羊平, 柘植隆宏, 栗山浩一
    ランドスケープ研究 71(5) 635-638 2008年  査読有り
    Understanding a site-choice behavior of park visitor has been a major focus of research in management of national parks and protected areas. This paper addresses a site-choice behavior of general public using choice experiment for six national parks in Hokkaido, Japan : Rishiri-Rebun-Sarobetsu, Shiretoko, Daisetsuzan, Akan, Kusiro-Shitsugen, and Shikotsu-Toya National Park. The result shows that visiting each national park is valued by respondents. The highest willingness to pay is JPY 80,767 for visiting Shiretoko National Park, and the lowest is JPY 16,476 for Shikotsu-Toya National Park, for example. In addition, a short travel time is positively valued as expected. A willingness to pay for additional one hour is JPY-2,289. On the basis of the results and rates of past visitation for these national parks, recreation opportunities expected by visitors are all different respectively, therefore; role-sharing and characteristic park plans to meet various taste of recreation or tourism in Hokkaido need to be prepared.
  • 柘植 隆宏
    経済学論叢 57(4) 263-280 2006年  
  • 庄子康, 栗山浩一, 三谷羊平, 柘植隆宏, 宮原紀壽, 竹内憲司
    環境経済・政策学会年報第11号 環境経済・政策学研究のフロンティア 148-162 2006年  査読有り
  • 竹内 憲司, 柘植 隆宏, 岸本 充生
    国民経済雑誌 192(2) 43-58 2005年8月  
  • T Tsuge, A Kishimoto, K Takeuchi
    JOURNAL OF RISK AND UNCERTAINTY 31(1) 73-95 2005年7月  査読有り
    This paper presents an integrated framework for evaluating the reduction of several types of mortality risk using a Choice Experiment (CE) approach, a type of stated preference technique. Using this approach, we can distinguish the marginal willingness to pay (MWTP) for the amount of risk reduction from the MWTP for the opportunity of risk reduction and therefore calculate the "Quantity-based" Value of a Statistical Life. The risks in our survey include mortality risks due to accident, cancer, and heart disease. The Quantity-based VSL is calculated to be 350 million JPY (in 2002 Japanese Yen, about 2.9 million US dollars). Furthermore, we analyzed the influence of subjective risk perception and population characteristics of the respondents on their MWTP. Estimated results suggest that it is unnecessary to adjust the VSL according to the differences in the type of risk if the VSL is calculated using an adequate approach. However, adjustments for the timing of risk reduction and population characteristics are found to be significant for the execution of benefit transfer.
  • 庄子康, 柘植隆宏, 宮原紀壽
    ランドスケープ研究 68(5) 783-786 2005年  査読有り
  • 笹尾俊明, 柘植隆宏
    廃棄物学会論文誌 16(4) 256-265 2005年  査読有り
  • 柘植 隆宏
    日本地域政策研究 2(2) 23-30 2004年  査読有り
  • Tsuge,T, Washida,T
    Marine Pollution Bulletin 47(1-6) 230-236 2003年  査読有り
  • 柘植 隆宏
    六甲台論集 47(3) 73-95 2000年  

主要なMISC

 9

主要な書籍等出版物

 20

主要な講演・口頭発表等

 67

主要な共同研究・競争的資金等の研究課題

 32