研究者業績
基本情報
- 所属
- 上智大学 文学部哲学科 教授 (哲学博士)
- 学位
- 哲学修士(上智大学)神学修士(上智大学)Doktor Philosophie(Hochschule fur Philosophie Munchen)哲学博士(ミュンヘン哲学大学)
- 連絡先
- y-nagama
sophia.ac.jp - 研究者番号
- 90296880
- J-GLOBAL ID
- 200901067259953630
- researchmap会員ID
- 1000228224
上智大学文学部哲学科及び同大学院哲学研究科の専門教育を中心に、今日の日本における哲学教育とキリスト教精神に基づく宗教教育の可能性の開発に努めている。研究活動としては、学内での諸研究グループ(20世紀のドイツ哲学を中心とする研究会、キリスト教思想の研究、本務校文学部主催の共同研究の代表幹事、等)や学外での学会活動を含めた研究集会(実存思想協会、ハイデガーフォーラム、中世哲学会、フィヒテ協会、日本カトリック神学会 等)のほか、ドイツで開催される国際エックハルト協会やハイデガー協会の研究集会にも積極的に関わっている。
教育活動については、講義授業に関して提出するレポートについては、論旨の展開の仕方から構成上の諸注記と参考文献の引用の仕方について詳細なコメントを付して返却し、また面接で内容上の問題点を明らかにするようにしている。卒業論文や修士論文論文の指導は、担当する学生たちが提出する草稿を徹底的にコメントし、対話による理解の発展を重視している。
(研究テーマ)
人間の尊厳の基礎研究
後期ハイデガーの哲学形成史
西洋と東洋の宗教哲学(とりわけ、キリスト教と仏教の宗教的共生の地平)
ドイツ神秘思想から近・現代のドイツ哲学における宗教哲学
超越と自己探究(哲学的思惟とキリスト教的霊性の接点)
経歴
1-
2002年5月 - 2002年7月
学歴
1-
1990年10月 - 1996年7月
論文
44-
上智大学 哲学科紀要 (50) 1-46 2024年3月1日 責任著者
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モラル 何をどう考え、どう行うか 209-250 2023年12月24日 招待有り責任著者
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カトリック研究 (92) 67-105 2023年8月1日 査読有り招待有り責任著者
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上智大学 哲学科紀要 (47) 1-60 2021年3月6日アドルノの遺稿として厖大なベートーヴェン研究からの〈音楽の哲学〉を、アドルノの中期から後期の哲学的土壌と芸術哲学的省察を敷衍して、改めてベートーヴェンの音楽の本質を開明し直そうとする論稿。全5章の前篇(第3章前半まで)。
MISC
1書籍等出版物
14-
春秋社 2020年2月28日今日、改めて人間の生の境涯において重要な意味をもつ結婚を問い直す上で、 大学やカトリック教会で結婚するカップルたちの講座を長年担当してきた著者 の経験と省察からの一書。
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教友社 2019年11月11日智恵の真義を探求する思索者(ニコラウス・クザーヌスやトマス・アクイナス)を中心に、広くキリスト教的であると共に普遍的な智恵の伝統を問題化する。
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ぷねうま舎 2018年2月23日 (ISBN: 9784906791781)〈宗教的霊性〉の刷新的適応の在り方と密接に関連しての、〈生命 / いのちを包括的な視野に有する倫理〉の開拓を統合する方向での総合的研究叢書。〈いのちの芸術上の表現〉を含め、人文的‐思想的な諸専門領域を統合しての、普遍的な宗教的霊性の開拓を意図する。平成27年度 ~ 29年度に採択された上智大学重点研究領域の8名の組織から成る共同研究からの産物。
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教友社 2018年1月19日 (ISBN: 9784907991395)ドイツ神秘思想(マイスター・エックハルト、ニコラウス・クザーヌス)と京都学派の宗教哲学(西田幾多郎、西谷啓治)の思索連関に通底するものに、それぞれの思想脈絡を通して照明する。上智大学にて毎年3月に開催している〈宗教哲学フォーラム〉第5と第6回における講演の内相に基づいて加筆していただいた。
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教友社 2017年11月3日 (ISBN: 9784907991371)キエリスト教信仰を生きる上で核心となる「受肉」の霊性について、筆者が糧とする思索的源泉(ロヨラのイグナチオ、マイスター・エックハルト、カール・ライナー、ミシェル・アンリ、等)から開陳し、さらに現代の現象学の潮流からの思索によって開明の光を与えようとする。
講演・口頭発表等
14-
日本フィヒテ協会第34回大会 「テキスト研究 『回想・応答・問題』(1799年) 2018年11月18日 日本フィヒテ協会 招待有りドイツ古典哲学の中で独自の観念論の深化を〈知識学(Wissenschaftslehre〉〉の超越論哲学としての理念の徹底化と共に推進したJohann Gottlieb Fichte の1799年のテキストを精査して〈生と哲学〉の根本関係および宗教哲学の理念をも診断する。
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東西宗教交流学会「東西の自然理解ー環境・生命・倫理」 2018年8月5日 東西宗教交流学会 招待有り今日の地球環境生命圏の危機的問題状況に対する哲学的査定とこの危機を熟慮してゆく上での倫理の基礎を20世紀後半以降の西洋の宗教哲学的思索から開陳してゆく対話的試み。
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日本カトリック神学会 2015年9月7日 日本カトリック神学会今日の歴史的生にとってのキリスト教信仰の霊性理解のために、イエズス会の創立者イグナチオ・デ・ロヨラと14世紀中世におけるドイツ神秘思想の定礎となったマイスター・エックハルト双方からの宗教霊性上の相克と共に通底するものを解明する論稿。
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東西宗教交流学会 第34回大会〈西田幾多郎 没後70年を迎えて〉 2015年8月6日 東西宗教交流学会 招待有り西田幾多郎(1870 - 1945)の宗教思想と宗教哲学的思考の発展におけるキリスト教との接点及び順接ならざる独自の関係を、初期の『善の研究』(1911年)から中期の『叡智的世界』(1928年)を経て、最後期の『場所的論理と宗教的世界観』(1945年)に至るまでの思索の道の軌跡を追思しつつ、根源的な問題設定へ向けて問い直す試論。
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日本カトリック神学会 第25回学術大会 2013年9月9日 日本カトリック神学会20世紀後半以降、ドイツとフランスで展開する現象学内部からの〈神〉の問題を、その〈神学的転回〉の理解も含めて、「信仰と思惟」の枠テーマに布置して開陳する。
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宗教哲学フォーラムNo.1(於 上智大学 7号館 14階 特別会議室) 2013年3月11日 科研費共同研究「東アジアから発信する〈共生のための知〉の探究と構築」宗教経験を理解する構造モデルとして〈超越論的経験とその歴史的自己媒介性〉 と定式化できる思考要因を〈超越論的トミズム〉から開拓しつつ、〈超越論的媒 体発動〉を更に問い直す遡行的な思惟の道を、西田幾多郎の後期思索圏からの援用をもって敷衍する。
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東西宗教交流学会 第31回年次大会(於 京都 花園大学) 2012年9月4日〈宗教経験の直接性と媒介性〉という大会の枠主題の下で、エックハルトのドイツ神秘思想と20世紀の超越論的トミズムを論じたもの。
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西田哲学会 第10回年次大会(於 京都産業大学) 2012年7月22日 西田哲学会西田哲学における〈無〉の理解を焦点に、西洋の思想史からエックハルト及びハイデガーの無の思索を併せて論じたもの。
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宗教哲学会年次大会(於 京都大学) 2012年3月24日 宗教哲学会ドイツ神秘思想からの宗教哲学的モチーフの胎動を、マイスター・エックハルトの平和理解と後期の『神の慰めの書』を中心に、特にドイツ語著作の展開を通してドイツ近代の思考へ連動するものとして探求・考究する論稿。
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中世哲学会大会(於 西南学院大学) 2011年11月6日 中世哲学会「トマス・アクィナス(1225 - 1274)の真正にキリスト教的な神理解の組織法は、存在‐神‐論という伝統的存在論の体制を踏襲しているか」という現代フランスの現象学の推進者の一人J. L. マリオンのトマス解釈を検討しつつ、特にトマスの《創造論》テキストを刷新的に捉え直してその神論の奥行を開明する論稿。
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Geistliche Dichtung zur Zeit der mittelhochdeutschen Klassik um 1200 2010年10月9日
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実存思想協会 大会(2010年7月、於 学習院大学) 2010年7月10日 実存思想協会
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中世哲学会大会 於 明治学院大学 2008年11月16日 中世哲学会
共同研究・競争的資金等の研究課題
5-
日本学術振興会 2013年 - 2015年
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2011年 - 2012年
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2006年 - 2008年
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2003年 - 2004年
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2000年 - 2001年
その他
18-
2016年3月 - 2025年3月将来に向けての宗教的思索を若手研究者(特に大学院博士後期・前期課程で研鑽を積む哲学/神学の若手研究者)の相互にはぐくむことを目的とし、毎年2回をメドに彼ら自身による講演会とシンポジウムをトピックとなるテーマの下に開催する。
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2015年8月 - 2015年9月上智大学の学生・大学院生を中心に30余名の若者と共に、今回はドイツとイタリアの教会史跡とキリスト教信仰の文化的伝統を訪ねて巡礼した。
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2010年10月20世紀以降の哲学的思惟の進展を方向づけ、現在もアクチュアルな問題次元を開設するドイツ・フランスの現象学の運動を、順次テキストを通じて体得してゆく教育研究活動。