研究者業績

下村 和彦

シモムラ カズヒコ  (Shimomura Kazuhiko)

基本情報

所属
上智大学 理工学部機能創造理工学科 教授
(兼任)理工学研究科理工学専攻主任
学位
工学博士(東京工業大学)

研究者番号
90222041
J-GLOBAL ID
200901062540285806
researchmap会員ID
1000073283

外部リンク

1991年 東京工業大学・工学部・助手
半導体光スイッチ・変調器に関する研究
1992年 上智大学・理工学部・電気電子工学科専任講師
1995年 上智大学・理工学部・電気電子工学科助教授
光インターコネクションに関する研究
光制御FETに関する研究
有機金属気相成長法による長波長系材料の成長に関する研究
2000年10月-2001年9月 ベル研究所(米国ルーセントテクノロジー)Member of Technical Staff
モード同期レーザに関する研究
2002年 上智大学・理工学部・電気電子工学科教授
光通信用デバイスに関する研究

教育活動においては、学部生を対象に、「電磁波伝搬の基礎」、「光電磁波伝送工学」の講義を行っている。「電磁波伝搬の基礎」ではMaxwellの方程式より導かれる電磁波について、平面波、反射、透過、放射などの基礎的現象、そして「光電磁波伝送工学」では、その応用として導波管、誘電体導波路を例として伝送路を用いた電磁波の伝送に関する講義を行っている。大学院では、「光導波工学」において、光通信システムにおいて必要な、光導波論、半導体材料として重要な量子構造に関する講義を行っている。
研究活動においては、光通信用デバイスに関する研究を行っている。光インターコネクション技術に関して、直接貼付InP薄膜/シリコン基板を用いたシリコンプラットフォームへの光デバイス集積化について研究を行っている。また波長多重通信のための波長分波器、光交換用の光スイッチ、光変調器、光偏向器、波長スイッチの研究、またこれらのデバイスの元となる量子ドット構造に関する研究を行っている。

(研究テーマ)
光スイッチに関する研究
有機金属気相成長に関する研究
波長分割光スイッチに関する研究
全光スイッチに関する研究
量子ドットに関する研究
光インターコネクションに関する研究
電子デバイスに関する研究

(共同・受託研究希望テーマ)
光デバイスに関する研究
有機金属気相成長装置による結晶成長


経歴

 1

論文

 231

MISC

 14
  • 西山 哲央, 松本 恵一, 岸川 純也, 大貫 雄也, 鎌田 直樹, 下村 和彦
    電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 116(103) 15-20 2016年6月17日  
  • 島本 一成, 多田 共史, 荻野 雄大, 朝倉 啓太, 下村 和彦, 和保 孝夫
    電子情報通信学会総合大会講演論文集 2016(2) 70-70 2016年3月1日  
  • 下村和彦
    O plus E 38(2) 139-147 2016年1月25日  招待有り
  • 下村 和彦
    映像情報メディア学会技術報告 = ITE technical report 39(12) 15-20 2015年3月  
    有機金属気相成長法によるInAs量子ドットの発光波長制御に関して検討を行った。SiO2マスクを用いた選択成長によりアレイ導波路ごとの発光波長御、ダブルキャップ法による量子ドット高さの制御、さらにInAsの下地層であるGaInAsバッファ層の組成制御により量子ドットの発光波長を広帯域で変える成長条件を検討した。そしてこれらの構造を用いたLEDを作製し、600nmを超える発光半値幅とフラットトップスペクトルを得た。
  • 島本 一成, 細野 優, 小原 一馬, 和保 孝夫, 荻野 雄大, 下村 和彦
    電子情報通信学会総合大会講演論文集 2015(2) 61-61 2015年2月24日  
  • 松本 恵一, 金谷 佳則, 岸川 純也, 下村 和彦
    電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 114(97) 15-18 2014年6月20日  
    直接貼付法を用いて作製されたInP/Si基板上にMOVPE選択成長(Ga)InAs/InP量子ドット構造を導入したアレイ型LEDの作製を行った.作製されたLEDからはEL発光を観測することに成功し,InP基板上に作製された試料からのピーク波長と良い一致を示した.この実験結果は,InP/Si基板上にInP系結晶の再成長を行う手法を用いてSi基板上における通信波長帯域光源集積の可能性を示すことに成功したといえる.
  • 道又 賢司, 島本 一成, 和保 孝夫, 荻野 雄大, 下村 和彦
    電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 113(449) 51-54 2014年2月27日  
    InAsナノワイヤ/CMOS異種技術融合集積回路の試作を行った。回路には直列に接続された抵抗を用いた分圧器とΔΣ変調器が含まれており、InAsナノワイヤをその抵抗の一つに用いた。InAsナノワイヤのCMOS基板上への集積化には誘電泳動を利用する電界アシスト自己整合堆積法(FASA)を用いた。ナノワイヤによって分圧されたアナログ電圧をΔΣ変調器によりデジタル疎密波に変換することに成功した。また、FASAにおける電極間に流れる電流変化を測定することで、ナノワイヤの堆積を電気的にモニタできることを確認した。ガス分子の表面吸着によって変化するナノワイヤ抵抗変化を検知し、高精度でデジタル出力に変換できる可能性がある。
  • 松本 恵一, 張 きんきん, 金谷 佳則, 下村 和彦
    電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 113(100) 13-18 2013年6月21日  
    大容量高速通信を実現するIII-V族半導体をSiプラットフォーム上に集積することが求められている。本論文では直接貼付法とウェットエッチングを用いてInP/Si基板を作製し,この基板上にMOVPE法によるGaInAs/InP MQW構造の結晶成長を行った.また,SiO_2-Si基板とGlass基板でも同様の結晶成長を実現し,Si基板上ではGaInAs/InP MQW構造を層構造とする狭ストライプ選択MOVPE成長を行った.この技術は,Siをはじめとする異種基板上へ多機能なIII-V族半導体光デバイスを高密度に集積することを可能にする.
  • 船山 裕晃, 渡邉 龍郎, 道又 賢司, 和保 孝夫, 村上 新, 下村 和彦
    電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 112(445) 43-46 2013年2月27日  
    電界アシスト自己堆積プロセス(FASA)を用いてInAsナノワイヤをSi基板上に堆積した。InAsナノワイヤ及びInAs/InPコアシェルナノワイヤに関して、FASA歩留まりの周波数依存性を比較した。また、FASAによりナノワイヤをクロス型に堆積することを試みた。さらに、nMOSFETとナノワイヤを用いたインバータを作製し、回路動作を確認した。
  • 道又 賢司, 船山 裕晃, 渡邉 龍郎, 村上 新, 下村 和彦, 和保 孝夫
    電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集 2012(2) 58-58 2012年8月28日  
  • 吉川 翔平, 三枝 知充, 岩根 優人, 山内 雅之, 下村 和彦
    電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集 2012(1) 236-236 2012年8月28日  
  • 柳 智史, 吉岡 政洋, 下村 和彦
    電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集 2012(1) 122-122 2012年8月28日  
  • 川北 泰雅, 下田屋 卓, 町田 大輔, 下村 和彦
    電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス 104(507) 1-5 2004年12月14日  
    GaInAs/InP MQW構造による階段型屈折率分布を有する導波路アレイを用いた光スイッチの研究を行っている.この導波路アレイは,MOVPE選択成長法において非対称SiO_2マスクパターンを用いることにより,MQW層厚を徐々に変化させ,それぞれの導波路において屈折率分布を有する構造となっている.この構造により,アレイ導波路中を伝搬した光はそれぞれ異なる位相で出射するため,互いに干渉し波面の揃う方向に回折する.また,回折角は波長に依存することから,波長の異なる光の集光する位置はそれぞれ異なり,異なる波長を別々に取り出すことが可能となる.今回,波長スイッチヘ応用するにあたり,初期実験としてフレネル領域における回折像-入射波長依存性の測定,更に入射/出射導波路を含む分波器構造を作製し, FSR=約100 nm, 約25 nm 間隔の波長分波を確認した.スイッチング動作の初期実験として0〜6.5V電圧印加による回折像ピーク位置変化を測定し,波長1460 nm において4.17°,1490 nm において0.60°の光偏向を確認した.
  • 山縣 智成, 木下 和敏, 櫻井 幹, 新田 雄一, 下村 和彦
    電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス 98(43) 37-42 1998年5月14日  
    Si基板上に集積化された長波長光検出器である光制御MOSFETにおける光応答特性のゲート長依存性を測定した。光吸収領域のパターンを変更することによって、これまで問題となっていた漏れ電流を低減し、通常のメタルゲートMOSFETと比べて遜色のない電流-電圧特性を得ることができた。また光入射による変調電流量、オン・オフ比、応答感度等の光応答特性を測定し、ゲート長の短縮により、変調電流量、応答感度の大幅な向上を達成した。

書籍等出版物

 4

講演・口頭発表等

 309

共同研究・競争的資金等の研究課題

 31

その他

 5
  • 1992年4月
    電磁気学Ⅲ、光電磁波伝送工学の講義においては、講義内容に関連する小テストをほぼ毎回実施している。ノートの参照を許し、また答案を回収後すぐに解答を示している。これにより学生の講義に対する理解を補助していると考えている。
  • 1992年4月
    研究室の輪講会において、学生たちにレポート・論文の書き方を指導することに力を入れている。レポートを書くための文献・資料をどうやって集めるか、集めた文献・資料をどのように読みこなしていくか、自分が書こうとするレポート・論文で展開する議論をどのような構成にしていくか、文献・資料をどのように利用するか、レポート・論文の書式はどのようでなければならないか、といった点を中心に指導している。
  • 1992年4月
    毎週行われている研究室の研究発表会において、学生たちにプレゼンテーションの仕方を指導することに力を入れている。わかりやすいプレゼンテーションをするためのパワーポイントの作り方、よりわかりやすい発表の仕方等について指導を行っている。
  • 1992年4月
    研究室の卒業研究生、および大学院生には、研究データ・資料のデジタル化を行うことを義務付けている。また過去の卒業論文、修士論文、博士論文、また投稿論文、国際会議、国内学会発表論文、資料等、すべていつでも参照できる環境を整えている。さらに研究に関連することは同報メールで随時情報を送っている。
  • 1992年4月
    本学に赴任以来、Research Reviewを3号発行した。これは、研究室所属者の雑誌投稿論文、国際会議、研究会、国内学会等の予稿をまとめたものであり、卒研生、大学院生の知的向上と成果公表をめざしたものである。